2011年10月13日

山本貴金属、排ガス触媒用の白金合金粉末を開発 高温でも長期安定

 山本貴金属地金(本社=大阪市天王寺区)はこのほど、排ガス触媒用の白金合金粉末を開発した。溶融塩を溶媒として湿式還元する「溶融塩法」を用い、高温でも長期安定性に優れた大径の粉末粒子を製作した。

 白金族の合金粉末製法はこれまで、酸化物や固体塩化物を湿式還元する方法があったが、粒径が不均等で小さくなる問題があった。今回開発した技術では、50ナノメートル以上で均一な粒径を実現した。

 この合成した合金粉末は高い耐熱性を示し、自動車の排ガス触媒の耐熱性能を向上させることが見込まれる。また、製造プロセスも簡易なため省設備であり、溶融塩を循環再利用できるメリットもある。