2010年2月15日

冷延鋼板、アジアで需給ひっ迫

 アジア地区の冷延鋼板需給のタイト感が長期化する見通しだ。中国の自動車・家電など需要が拡大する一方、粗鋼生産能力の増強が進む東アジアでも自動車用など高級冷延を製造する焼鈍工程を含んだラインの新設などが見当たらず、短期間での大幅な能力増強が難しい状況にあるためだ。

 日本の高炉メーカーへの引き合いも依然として旺盛。高炉メーカーは春節明け後の来週にも4月積み以降の輸出商談をスタートさせる構えだが、こうした需給タイト感を背景に200ドル水準の大幅値上げも視野に入れているもよう。