2017年8月31日

鉄スクラップ輸出市況、アジア向けこう着

 韓国やベトナムなどのアジア向け鉄スクラップ輸出市況がこう着ムードを強めている。韓国・現代製鉄が先週25日の鉄スクラップ商談で日本側への鉄スクラップ輸入提示価格を全品種で前回比トン1000円引き上げたのに対し、「およそ16万トン」(シッパー筋)という大量契約につながったことなどがアジアの鉄スクラップ輸出マーケットに影響。中国の地条鋼全廃に伴うビレット需給の急速なタイト化と鉄スクラップ需要の増加などもあり、鉄スクラップ価格は高値水準を維持するとの見方が強いものの、「輸出市況は短期的なピーク、もしくは調整局面を迎える可能性も出ている」(商社)との声も聞かれる。