2017年9月22日

小棒懇・飯島会長 需要見極め生産を

 全国小棒懇談会は22日、都内の鉄鋼会館で定例の記者会見を開き、飯島敦会長(新日鉄住金常務執行役員厚板事業部長兼建材事業部長)は「6月と7月の着工統計の数字は悪くない。小棒の生産は3月から7月まで月間70万トンを超え、8月は67万トンとなり、7月末の在庫率は90%を下回っている。地域によってバラツキがあるものの、秋需に向けてトータルの環境は整ってきた。国内、海外ともに全体的な景況感は悪くなく、内外の政治面から冷めないことを願っている」とした上で、「この状況の中で、しっかり需要規模を見極めながら、着実な生産活動を継続すること。またスクラップや電極、マンガンや亜鉛などの諸資材や耐火物の価格が急騰してコストプッシュが続いてきており、各社が再生産可能な状況にして、体質強化に取り組むことが重要になる」と呼び掛けた。また、飯島会長は東京鉄鋼と伊藤製鉄所が経営統合に向けた協議・検討を進めると発表したことに対し、「統合を検討してシナジー効果を出し、体質強化に取り組むのであればその道をしっかり進めてもらいたい」とコメントした。