2018年11月8日

鉄スクラップ市況続落、輸出価格安く需給緩和

 鉄スクラップ市況が続落した。国内相場に比べて輸出価格が安値で推移し、「国内向けに鉄スクラップが還流している」(商社)ため、需給バランスが崩れた。輸出難で輸出依存度の高い地域からの海上出荷オファーが増加していることも市場に影響している。電炉大手の東京製鉄は7日入荷分からの鉄スクラップ購入価格を引き下げ、同日から一部地域を除き全国的に電炉各社の購入価格引き下げの動きが広がっている。一方で内需自体は旺盛な上、アジアの輸出マーケットで競合する米国の鉄スクラップ価格が上昇しており、「輸出市況見合いでの価格調整が続く見通しだが、輸出対比では徐々に下げ余地は薄れているのでは」(流通筋)との見方もある。

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