2019年11月27日

神戸製鋼、コベルコ鋼管全株を丸一鋼管に譲渡

神戸製鋼所は27日、100%出資連結子会社でシームレスステンレス鋼管・特殊管メーカーのコベルコ鋼管(本社=山口県下関市、大西隆志社長)の全株式を、丸一鋼管に譲渡するグループ会社再編について発表した。株式譲渡は2020年4月1日の予定。譲渡価額は約138億円の予定。コベルコ鋼管は神鋼の連結子会社から外れる。

神戸製鋼グループは、本年5月公表の中期経営計画ローリングの中で、経営資源の効率化と経営基盤の強化を掲げ、その一環として、グループ会社再編を含むガバナンスの強化、資金・資産の効率化の取り組みの方向性を示していた。

関連するグループ再編では、本年9月のコベルコマテリアル銅管の株式譲渡、神鋼ファブテックの吸収合併に続くもの。

コベルコ鋼管は、1996年に神鋼特殊鋼管として神鋼から独立。2016年に現社名となった。シームレスステンレス鋼管、精密細管、特殊管の製造販売、チタン溶接管の製造を行い、原材料を神鋼から販売供給、またチタン管の加工委託も行っている。19年3月期売上高は260億5900万円、経常利益10億1600万円、当期純利益7億4400万円。

神鋼としては、溶接鋼管トップメーカーとして鋼管事業の拡大を図る丸一鋼管に株式・事業譲渡し、新たな観点での収益力強化や、海外拠点を活用したグローバル展開に取り組むことが、将来にわたる成長に有効と判断した。

27日付で契約締結。公正取引委員会による認可取得を経て譲渡実施の予定。

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