2020年6月16日

東京製鉄、2年半ぶり全種値上げ 7月契約、3000―5000円

東京製鉄は16日、2020年7月契約分の鋼材販売価格(店売り向け)を全品種でトン当たり3000―5000円引き上げると発表した。全品種の値上げは18年1月契約以来2年6カ月ぶりとなる。今村清志・常務取締役営業本部長は、「コロナ禍からいち早く回復の動きを見せる中国の旺盛な需要を背景に、輸出向け引き合いが大幅に増えてきている。アジアの主要ミルは採算回復を目指し、オファー価格の引き上げを図ってきており、マーケットも受け入れつつあることから、国内外の製品市況は大底圏を脱し、上昇トレンドへの動きが鮮明になってきた。また主原料・鉄スクラップ価格の上昇でコストアップが強まり、製品販価へ転嫁が必須の状況にある。今回は世界の上昇トレンドに合わせる販価引き上げで、単月では終わらない可能性がある」とコメントした。