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鉄流懇 橋本会長 需要回復まだら模様 商慣行改善、力強く前進

 鉄鋼流通問題懇談会(会長=橋本直政・JFEスチール常務執行役員)は25日、オンラインで定例会合を開催した。橋本会長は鋼材市場について「需要回復まだら模様。多くの品種を扱う鋼材流通はオペレーションが難しい状況で、まだまだ見通しは立たない」と述べ、コロナ禍でも経済活動が再開し、自動車など鋼材需要が急回復する一方で、中国の鉄鋼生産増と需要増で国際市況と原料価格が上昇、仕入れ、需要、供給、在庫と市場にアンマッチが生じていると分析した。

 19年度、20年度と2年連続して粗鋼生産が1億トンを割る事態を指して「大きなインパクトが市場に襲いかかっている」と警戒感を強める。

 その上で「国内流通にとっては、変数が多く、コントロールし辛い、見通しを立てにくい状況にあると思う」と語り、数年来、流通段階で進められている商慣行改善について「やるべきことを前に力強く進めていく年のスタートとしたい」と鋼材流通での構造変革の重要性を唱えた。

 一方、全国鉄鋼販売業連合会の阪上正章会長(清和鋼業社長)は「昨秋から自動車、建機が急回復し、この水準はまだ続く。建設は土木は堅調で、建築も大型案件は落ち込みがない。ただ建築の中、小型案件は秋から減少、本年1―3月は減少幅が大きくなる」と需要動向を見通した。その上で「海外の鋼材市況が上昇。国内もメーカー値上げが打ち出さ、仕入れ価格が上がり、販価への転嫁が急務となる」との考えを明らかにした。

 全鉄連の齊藤榮一副会長(栄鋼管社長)は「需要が十分回復していない中ではメーカーの値上げを転嫁しにくいが、転嫁しないと流通は苦しくなる」との見解を示した。