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「未来へ 見出す活路 新時代の製錬所生存戦略」日本鉱業協会会長(古河機械金属社長) 宮川尚久氏 資源ナショナリズム台頭 買鉱条件改善に打ち手を

 資源小国の日本にとって、資源の安定供給確保は長年の重要政策課題だが、そのハードルは近年高まる一方だ。輸入鉱石の調達条件は慢性的に悪化し、海外鉱山開発の難易度は上がる。資源を爆食し続ける巨大市場・中国の存在や、世界各国での資源ナショナリズムの台頭が背景にある。高機能・高品質な金属素材の供給を通じて日本の製造業を支える非鉄製錬業だが、既存設備を資源リサイクルにも活用するなど、時代に即した生存戦略の模索が続く。日本鉱業協会の宮川尚久会長(古河機械金属社長)に、業界の最近の取り組みと将来展望を聞いた。

 ――金属業界の戦後史を振り返って、今の日本の非鉄製錬業に特に大きな影響や転換をもたらした出来事を挙げてほしい。

 「需給の話から始めると、東京五輪の1964年には国内で376の非鉄金属鉱山が稼働していたが、今は主要鉱山としては菱刈(金鉱山)を残すのみ。資源の枯渇に加えて、貿易の自由化、プラザ合意後の急激な円高進行によって、多くが価格競争力を失い閉山した。製錬所のほうは、日本の経済成長に伴う地金の内需増大を賄うため、輸入鉱石への依存度を高めて、鉱山付属製錬所から臨海、大型の買鉱製錬所へと移り変わった」

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