――足元の事業環境と今後の見通しを。
「今上期(20年4―9月期)の売上高は、前年同期比9・3%減の78億500万円、営業利益は4・6%減の9億4300万円と減収減益となった。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、主力の自動車向けシートヒーター線の操業が5割程度にまで落ち込むなどヒーター製品が大幅に減収となった。デバイスでは、プリンターなどに使われるフレキシブルフラットケーブルや焼付線の受注は減少したが、スマートフォンなどの基板導通検査治具に使用されるコンタクトプローブが好調に推移した。下期からは中国を中心に自動車関係市場が急速に回復しており、シートヒーター線の生産の稼働率は100%近くまで戻ってきた。通期見通しの営業利益17億円は確保できるとみている。また、生産性や歩留まりの向上などによる原価低減を進めており、一定の成果が出ている」
