スクラップ・リサイクルトップへ
ADVERTISEMENT

非鉄金属スクラップ・リサイクルニュース

アルミ合金削り粉、半導体関連から発生増 装置向け需要拡大映す

はてなブックマーク
LINEで送る
Xでシェア
Facebookでシェア
 半導体関連からアルミ合金削り粉の発生が増えている。生成AI向けを中心に半導体製造装置向けの需要拡大で、設備投資も活発化しているためだ。好調な需要は来年まで続くとみられ「粉の発生増は一過性ではなさそう」(二次合金メーカー)との期待感も出始めた。一方で、メインの発生元である自動車関連からは増えていない。合金削り粉の抜本的な需給改善に対しては懐疑的な見方も残る。

 半導体関連の工場がある「西日本や東北などで合金削り粉の発生が増えている」(二次合金メーカー・原料問屋)と、地域によって発生に差が生じている。逆に、自動車関連の工場が多い地域では「以前より粉の入荷はあるが、だぶついてはいない」程度にとどまるもよう。ただ、半導体関連の需要拡大で「切削加工の業者を探している」(関係筋)動きもあることは、今後さらに発生が増えることへの期待につながっている。

 日本アルミニウム協会がまとめた1―6月期のアルミ圧延品(板・押出)の出荷量によれば、板はAI関連の旺盛な需要を受け、電気機械器具向けが前年同期比24・7%増、一般機械向けが52・0%増、流通業者が扱う半導体製造装置向け厚板を含む「その他」が48・4%増と、それぞれ伸びた。自動車向けは4・8%減少した。

 半導体関連から発生する合金削り粉は、マグネを含む5000系が多い。ADC12の材料として使うには脱マグネの手間がかかるが、二次合金メーカーは積極的に使っていきたい意向を示す。ある二次合金メーカーは「慢性的なスクラップ不足の一助になる」と歓迎する。

 一方で、足元で生じている合金削り粉の需給緩和は一時的との見方も強い。輸入塊の入着により在庫が満たされたため、二次合金メーカーの合金削り粉に対する買い気は後退している。さらに、原料問屋が盆休み前に出荷した時期も重なり、これまで以上に発生が増えた。

 別の関係筋は「そもそもスクラップが少ないから、メーカーは輸入塊を手当てしたはず」と、合金削り粉がだぶついた主因に輸入塊の手当てを挙げる。合金削り粉より輸入塊の在庫消化を優先する足元の動きが落ち着いた後「半導体関連からの発生増が、粉の需給全体に与える影響が見えてくる」と指摘する。

 需給を大きく変えるほどのインパクトはない、との見方が今のところ有力のようだ。別の二次合金メーカーは「機械鋳物の発生は低迷したまま。自動車関連からの発生が増えなければ、合金削り粉の需給改善は難しい」との見方を示す。



産業新聞のサービス