2015年9月10日

米スクラップ、6年ぶり200ドル割れ トルコ 中国ビレット調達

 海外鉄スクラップ市況の指標となる米国コンポジット価格(ピッツバーグ・フィラデルフィア・シカゴの東部3地区平均)が3カ月連続下落し、リーマン・ショック明けの2009年7月以来、6年2カ月ぶりに200ドルを割り込んだ。米国が主力鉄スクラップ輸出先とするトルコに対し、人民元引き下げ等を受けて中国からの安価ビレット輸出契約が進んだことなどが市況に影響。トルコ向けに加えて、アジア向けの新規輸出商談も難航しており、「米国を含めて世界的に鉄スクラップ市況は中国資源バブル以前に戻りつつある。相場回復にはしばらくかかるのでは」(流通筋)と見る向きもある。