神鋼環境ソリュ、放射性セシウム除染技術を確立

神鋼環境ソリューションは6日、福岡大学と共同で一般廃棄物焼却飛灰から放射性セシウムを除去し、管理型処分場に埋め立て処分可能なキロ当たり8000ベクレル以下に除染する一貫システムを開発したと発表した。

新技術は、飛灰などの洗浄除染による放射性セシウム含有濃度と溶出性の大幅な低減や、洗浄排水中の放射性セシウムを分離濃縮し除去する技術の確立などを目的に開発。一般廃棄物焼却設備で焼却された廃棄物の放射性セシウムは大部分が飛灰中に濃縮されるが、水に対する溶解性が高く、平均75％程度が短時間に水に溶出してくる。新技術はこの特性を生かして焼却飛灰を洗浄、脱水することで、飛灰の放射性セシウム濃度を低減し、埋め立て性分可能な灰にする。また、洗浄水に含まれる放射性セシウムは膜処理設備で分離・濃縮し、さらに吸着処理設備で吸着剤に濃縮することで、廃棄物の量を処理前の5分の1から500分の1にまで減量できる。