2019年12月17日

中国粗鋼、19年10億トン弱見通し

 中国の粗鋼生産量は1―11月累計9億418万トンと前年同期比7・0%増え、通年で10億トン弱と過去最高を更新する見通しだ。米中貿易摩擦などで減速する景気を下支えようと政府がインフラ投資を増やし、鉄鋼企業の増産意欲を刺激した。一方で市中在庫や鋼材輸出は減り、「鉄鋼の大半を国内で消費している」(中国鋼鉄工業協会の遅京東副会長)。20年は経済成長の鈍化で需要は減る見通しから供給過剰に陥る懸念が高まりつつある。