2010年11月17日

中国市況、上昇持続は不透明

 中国の鋼材市況は、11月第2週に熱延市況が反転し、異形棒鋼市況が上昇を続けた。政府の電力供給制限措置による減産の広がりが市況を押し上げ、建材向けを主力とする鉄鋼メーカーが、11月中旬に相次いで値上げを打ち出した。

 ただ、10月の国内粗鋼生産が4カ月ぶりに前月比を上回るなど、メーカーに増産の動きが見られ、鋼板市況に強い影響力を持つ宝山鋼鉄が、実需の弱さをみて12月販価の据え置きを発表しており、上昇基調の持続性は不確かな情勢だ。