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2024.12.4
2012年1月31日
JFEホールディングスとIHIは30日、それぞれが傘下に持つユニバーサル造船とアイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド(IHIMU)の経営統合に基本合意したと発表した。2012年10月をめどにユニバーサル造船を存続会社とする統合会社を設立する。出資比率はJFEHDとIHIが各45・93%、日立造船8・15%。会長にIHIMUの蔵原成実社長、社長にはユニバーサル造船の三島愼次郎社長がそれぞれ就く。統合会社は両社の事業所、工場、従業員を継承するとともに、「各事業所を活用した最適生産体制を築き、約100億円のコスト削減効果を目指す」(三島社長)。年間380万グロストン(10年度竣工実績合計)を建造する、今治造船グループと並ぶ国内最大の造船メーカーが誕生する。
JFEHDとIHIは08年4月に経営統合の検討を開始。米リーマン・ショックによる世界同時不況など造船事業を取り巻く環境が大きく変化し、事業前提の見直しが必要となったため、協議が長期化していた。
韓国、中国メーカーの台頭と新造船需要の急減により世界的な需給ギャップが生じ、1ドル70円台の超円高が続く中、激しい受注競争を勝ち抜き、国内で造船事業を継続するには経営統合を急ぐ必要があると判断。ユニバーサル造船に15・07%を出資する日立造船を加えた5社で経営統合の基本合意に至った。会見で三島社長は、「ある程度の規模がなければならず、バーゲニングパワー(資材調達力)と開発スピードがないと闘えない」との認識を強調。統合によって、「国内で1、2位、世界でも4、5位の地位」(三島社長)となり、海外勢を追い上げる。
統合新会社は造船所を存続させ、各所の特性を最大限に活かした最適生産体制を追求するとともに、「設計技術陣の拡充によって開発力を強化する」(蔵原社長)。新造商船事業を中心に艦船事業、エンジニアリング事業、ライフサイクル事業などのバランスの取れた構成で競争力と収益力の強化を図り、業界における総合力トップの地位を確立し、成長戦略を実現する。
ユニバーサル造船は、日本最大級の大型ドックがある有明事業所はじめとする造船所と、新造商船の企画・マーケティング力、次世代エコシップを始めとした省エネ・環境対応船の開発力に強みを有し、砕氷船やオフショア支援船、掃海艇での高い建造技術力を持つ。
IHIMUは、大型船のほか、フェリーや海洋構造物などの多様な商品メニューを揃え、省エネ・環境負荷低減技術に強みを持つ。艦艇分野においては日本有数の大型艦船の建造技術力を誇る。世界の主要地域にメンテナンス拠点を持つライフサイクル事業やSPBタンク(独自開発の液化ガスタンク)などのエンジニアリング事業はじめ、特色ある事業を進めている。
経営統合によって、商品ラインナップの拡充、造船所ごとの船種集約による生産性の向上、省エネ・環境対応技術の結集による新商品開発のスピードアップ、規模拡大によるロット対応力の強化、資機材調達力の拡大、管理部門の統合による効率化などのシナジーを期待。世界的なバンカー(船舶燃料)価格の高騰、IMO(国際海事機関)による環境規制の導入などによって、ますます増加する省エネ・環境対応船需要や、LNG関連船舶・洋上設備などの需要を捕捉し、世界的な大競争の中での事業継続とさらなる成長を図っていく。
また、JFEHD、IHI、日立造船は、株主の立場から統合新会社の取り組みを後押しするとともに、それぞれが持つ材料、原動機、プラント事業等と統合新会社とのシナジーを求める。JFEHDは、「国際的な競争力のある造船会社は、鉄鋼会社にとっても必要であり、統合のステップに入ったことは有意義」(岡田伸一専務執行役員)とし、鋼材供給面での協力を強化していく方針。
両社の11年3月期の単体業績は、ユニバーサル造船が売上高2055億円、経常利益201億円、当期純利益112億円、IHIMUは売上高1762億円、経常利益95億円、当期純利益86億円。従業員(連結)はそれぞれ3659人、3125人。
JFEHDとIHIは08年4月に経営統合の検討を開始。米リーマン・ショックによる世界同時不況など造船事業を取り巻く環境が大きく変化し、事業前提の見直しが必要となったため、協議が長期化していた。
韓国、中国メーカーの台頭と新造船需要の急減により世界的な需給ギャップが生じ、1ドル70円台の超円高が続く中、激しい受注競争を勝ち抜き、国内で造船事業を継続するには経営統合を急ぐ必要があると判断。ユニバーサル造船に15・07%を出資する日立造船を加えた5社で経営統合の基本合意に至った。会見で三島社長は、「ある程度の規模がなければならず、バーゲニングパワー(資材調達力)と開発スピードがないと闘えない」との認識を強調。統合によって、「国内で1、2位、世界でも4、5位の地位」(三島社長)となり、海外勢を追い上げる。
統合新会社は造船所を存続させ、各所の特性を最大限に活かした最適生産体制を追求するとともに、「設計技術陣の拡充によって開発力を強化する」(蔵原社長)。新造商船事業を中心に艦船事業、エンジニアリング事業、ライフサイクル事業などのバランスの取れた構成で競争力と収益力の強化を図り、業界における総合力トップの地位を確立し、成長戦略を実現する。
ユニバーサル造船は、日本最大級の大型ドックがある有明事業所はじめとする造船所と、新造商船の企画・マーケティング力、次世代エコシップを始めとした省エネ・環境対応船の開発力に強みを有し、砕氷船やオフショア支援船、掃海艇での高い建造技術力を持つ。
IHIMUは、大型船のほか、フェリーや海洋構造物などの多様な商品メニューを揃え、省エネ・環境負荷低減技術に強みを持つ。艦艇分野においては日本有数の大型艦船の建造技術力を誇る。世界の主要地域にメンテナンス拠点を持つライフサイクル事業やSPBタンク(独自開発の液化ガスタンク)などのエンジニアリング事業はじめ、特色ある事業を進めている。
経営統合によって、商品ラインナップの拡充、造船所ごとの船種集約による生産性の向上、省エネ・環境対応技術の結集による新商品開発のスピードアップ、規模拡大によるロット対応力の強化、資機材調達力の拡大、管理部門の統合による効率化などのシナジーを期待。世界的なバンカー(船舶燃料)価格の高騰、IMO(国際海事機関)による環境規制の導入などによって、ますます増加する省エネ・環境対応船需要や、LNG関連船舶・洋上設備などの需要を捕捉し、世界的な大競争の中での事業継続とさらなる成長を図っていく。
また、JFEHD、IHI、日立造船は、株主の立場から統合新会社の取り組みを後押しするとともに、それぞれが持つ材料、原動機、プラント事業等と統合新会社とのシナジーを求める。JFEHDは、「国際的な競争力のある造船会社は、鉄鋼会社にとっても必要であり、統合のステップに入ったことは有意義」(岡田伸一専務執行役員)とし、鋼材供給面での協力を強化していく方針。
両社の11年3月期の単体業績は、ユニバーサル造船が売上高2055億円、経常利益201億円、当期純利益112億円、IHIMUは売上高1762億円、経常利益95億円、当期純利益86億円。従業員(連結)はそれぞれ3659人、3125人。
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