2016年3月18日

造船厚板、16年度見通し 需要横ばい390万トン 懸念は建造遅れ

 2016年度の造船用厚板需要は15年度比横ばいの380万―390万トンレベルに達する見通しだ。ただ、足もとでは国内造船メーカー各社に対し、船主から完成した船舶の引き渡しを繰り延べる要請が拡大。バラ積船を中心に船舶の建造が完了しても、艤装埠頭に接岸したり、沖合に係船したまま、引き渡しができない事態が相次いでいる。このため船舶の引き渡しが遅れることになり、今後予定されている船舶の建造がズレ込むケースも出てきているという。現在のところ鉄鋼メーカーへの影響は小規模にとどまっているが、この状況が継続することになれば、安定的に推移してきた造船向け厚板需要もペースダウンを余儀なくされる公算も出てきた。

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