2016年9月5日

新日鉄住金など3者、上中島こども園など釜石市で整備に着手 子育て支援で地域コミュニティーを醸成

 新日鉄住金は2日、釜石市と新日鉄興和不動産の3者で協議を進めていた、上中島こども園、すくすく親子教室、上中島児童館の一体整備事業の実施に関する協定書を締結したと発表した。3者が共同で取り組んできた上中島町復興公営住宅整備事業1期、2期に続く、同地区での3件目の復興事業となる。地域復興の新たなフェーズとして増加する保育ニーズ、保護者の多様な就業形態に対する保育環境整備が必要となっている。その課題に対応するため、事業は進められており、12月下旬の竣工、18年4月からの施設稼働を予定している。

 官民連携の事業手法として民間企業が建設した建物を行政が買い取る「民設市買取型(建物提案型買取り)スキーム」を採用する。新日鉄住金が所有する釜石市上中島町の約5417・9平方メートルの敷地で、新日鉄興和不動産が上中島こども園、すくすく親子教室、上中島児童館を一体整備する。完成後は土地・建物を一括し、約9億円で釜石市が買い取る。

 上中島地区では、復興公営住宅整備などにともない、地区に集まった人たちの地域コミュニティーづくりが高齢者福祉、地域包括ケアの観点からも重要になっている。同じ敷地に上中島こども園、すくすく親子教室、上中島児童館を置くことで、包括的な保育環境を創出し、子育て中の女性お就労を後押しする。