2016年12月21日

あかがねミュージアム、開設1年半 銅葺き外観、渋味増す

 愛媛県新居浜市の総合文化施設「あかがねミュージアム」が、昨年7月のオープンから1年半弱で、すっかりと外観の渋みを増した。三井住友金属鉱山伸銅(本社=埼玉県、池田忠社長)製の銅板約2万2500枚、計42トンが外壁4110平方メートル、屋根1450平方メートルを覆い、当初の明るく輝く赤銅色から深い緑青色へ向かう、銅葺(ぶ)きならではの経年変化で来館者の目を楽しませている。

 施設内に外装材の実物模型が展示され、今も施工当時の輝きを残す。複雑な曲面を覆うため、「菱葺き」と呼ばれる特殊な技法で銅板を取り付けており、この解説パネルを併設する。別子銅山ゆかりの地にちなんで、施設名に「あかがね(銅)」を冠し、銅板張りの外観にした。

 JR新居浜駅すぐそばで地上3階、地下1階に美術館、ギャラリー、多目的ホールなどを備える。四国三大祭りの一つ「新居浜太鼓祭り」で引き回される巨大な太鼓台なども飾られ、市民の憩いの場になっている。