2021年12月6日

特金原料問屋 集荷力格差に危機感

特金スクラップ扱い筋が集荷力で明暗が分かれている。ニッケルのロンドン金属取引所(LME)相場はトン2万ドル台に乗せたが、市中発生難は深刻さを増しており、直納問屋の荷繰りはひっ迫。需要家のステンレスメーカーは納入枠未達を許容する構えだが、輸入や新商材でカバーする業者との収益格差は広がっており、扱い筋は「未達が長引く裏で、業者の取捨選択は着実に進んでいる」(中堅問屋)と危機感を募らせる。

ニッケル系を中心とする特金スクラップは、ステンレスや特殊鋼向けの安価原料として使用される。昨春の新型コロナウイルス禍の発生により、買い手がなくなり値崩れする局面はあったものの、需要が上向いた昨秋からは高品位スクラップへの引き合いが増え、需給は引き締まった。





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