2011年6月27日

ヤマシナ、高強度アルミねじ開発 応力腐食割れに耐性

 工業用ねじメーカーのヤマシナは、応力腐食割れ破壊に強い高強度アルミねじを開発したと発表した。

 アルミねじは鉄鋼製ねじの比重の3分の1程度と軽量だが、高い負荷や応力のかかる部位では応力と腐食により発生する「応力腐食割れ」の危険性があった。今回開発したアルミねじは、異種金属に締結して応力を負荷した状態で塩水と空気に交互にさらす「塩水交互浸漬法」による実験でも、2400時間以上応力腐食割れが発生しなかった。

 従来の鋼製めっきねじと同等の結果であり、高い負荷の発生する自動車分野での実用が可能な性能としている。強度も鋼に相当する水準。開発面では、複雑な形状のねじ表面に、均等に近い厚さの硬質皮膜を生成。アルミ材へのタッピングねじとして使用できるようにした。

 また、異種金属の締結に対しても高い耐電食性能を証明。電食による腐食破壊の問題で実用化領域が限定されているマグネシウムなどの超軽金属の締結にも使える可能性が開けたとしている。

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