2010年9月30日

普通鋼輸入、2カ月連続減31万トン

 日本鉄鋼連盟が29日発表した鉄鋼輸入実績によると、8月の普通鋼鋼材輸入量は、前月比9・1%減の30万6621トンと、2カ月連続で減少した。4月以来、5カ月連続して30万トンを超える水準が続いているものの、国内需要が「想定以上の不振」(流通業者)とされる中、市中在庫が増加傾向にあるため、流通業者などが在庫増加を嫌い、購入を抑制したものとみられる。また7月に中国が輸出時増値税の還付率を見直したことで、中国からの輸入材が大幅に減少したことも影響した。

 ただ、1ドル=83―85円という円高が続いていることから、造船、電気、建材などの需要家が、国内高炉材よりも割安な輸入材を採用する傾向も散見され、関係者の間には増加懸念は払拭されていない。

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