2012年2月2日

オウトクンプ、イノクサムと年内統合 ステンレス最大手誕生

 独鉄鋼大手のティッセンクルップとフィンランドのステンレス大手、オウトクンプは31日、ティッセンクルップのステンレス部門、イノクサムとオウトクンプが年内に統合すると発表した。合意でイノクサムの企業価値を約27億ユーロ(2706億円)と評価した。ティッセンクルップは統合会社の新「オウトクンプ」の29・9%を保有する。単純合計でステンレス粗鋼年産560万トンのステンレス世界トップ企業が誕生する。

 欧州事業の操業率を高めるほか、調達やエネルギーコスト、供給網の最適化などの面で相乗効果を見込む。イノクサムの一部製鋼工程の閉鎖を予定しており、欧州のステンレス業界で、設備調整を伴う再編成が進展する。