2023年4月12日

田村商店、鉄を肌で感じるイベント開催 地元子ども向けにワークショップ 廃材スタンプで巾着作り

廃材スタンプ遊びで地域を、町工場を盛り上げる!――大阪市西区の九条地区は、「鉄の町」として、さまざまな技術を持った町工場が集結している。すぐそばには幼稚園や小学校が並び、町工場と地域が一緒になった取り組みが行われている。

土木建築金物・資材やボルト・ナットなどを製造販売する田村商店(本社=大阪市西区、田村茂昭社長)は、廃材を活用したワークショップを昨年完成した新工場で初めて開催した。地元の子どもをはじめ、SNSを通じて出会った他地域からの家族連れなど約130人が参加した。

同イベントは、元保育教諭でアートあそびクリエイターの荒めぐみ氏とのコラボで実現した。廃材や過剰在庫品となったボルトやナット、棒鋼、パイプなど、大きさや形、用途がさまざまな金属素材をスタンプとして使用し、オリジナルの巾着作りが楽しめる。

無地の巾着袋にペタペタとスタンプしたり、コロコロと転がして模様を付けたり、子供たちは手が絵具まみれになりながら、それぞれ思い思いの作品を作り上げた。

イベントで初めて会った子ども同士が仲良くなったり、自由に作品を作る子どもを見て親も一緒に楽しめたり、これからの同社の取り組みにつながる出会いも生まれた。「この町で使っている鉄の素材を実際に触り、肌で感じてもらいたい。楽しみながらものづくりや地場産業、アートやSDGsについて知ってもらう機会になればうれしい。今回を第一弾として、これからも多様なイベントを開催していきたい」と田村友紀晃専務は話す。

参加した保護者からは、「子どもだけでなく親も楽しむことできて、とても良い経験になった。新オフィスができたとき、『ここは何だろう?』といつも子どもと話していた。また次回もぜひ参加したい」との声が届いた。

九条という町工場と住民の距離が近い地域だからこそ、開けている町工場を目指し、「子どもたちが気軽に立ち寄ってくれる場所にしたい。町工場を身近に感じてもらうことで、将来の選択肢の一つになってくれればうれしい」と今回のイベントの企画運営を行った広報部の田村久美氏は話している。

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