財務省が17日に発表した貿易統計によると、2024年度の全鉄鋼ベースの輸出量は前年度比2・3%減の3135万トンとなった。2年ぶりの減少で、3000万トン台は維持したものの、中国の過剰輸出に対抗する各国の通商措置に日本も巻きこまれるケースが増えており、25年度は一段と減少する可能性もあるようだ。現在、大手向け先の韓国・インドなどでAD(アンチ・ダンピング)やセーフガードへの調査が続いている。また今後は米国のトランプ関税の影響も広がるとみられ、日本の内需低迷が続く中、高炉メーカーなどは減産継続を余儀なくされる厳しい操業のかじ取りが続く見通し。