2021年6月3日

全国初の細物鉄筋棒鋼共販会社/ウインファースト設立15周年/下/鈴木 史郎会長/向山 敦社長/感度高めニーズ先読み/将来的に製品群拡充も

――設立からこれまでに発揮したシナジー、成し遂げたこと、業界に与えたインパクトは。

鈴木「設立時は需要家から『何の会社ですか?』とか、『何をするのでしょうか?』と問われることが多く、その都度、向山と三興が販売提携した旨を説明しなければならなかった。このため、ウインファーストの名刺とともに向山、三興の名刺も持っていく必要があった。需要家に連絡しても面会を断られるケースもあり、苦労があった。向山、三興の社員も多少戸惑いがあり、走りながら方針を具体化していったと記憶している。設立当初は想定していなかったが、現在マーケットで必要とされている鉄筋棒鋼をほぼ供給できるのが最大のシナジーと認識している。関東では類を見ない組織であり、15年かけて知名度が上がり、プレゼンスを高めることができた」

向山「設立後、向山の久喜工場で大きな設備トラブルが3回発生した。2カ月ぐらい製鋼を休止せざるを得なかった重大なものもあり、三興には無理をしてビレットを供給してもらい、難局を乗り切ることができた。圧延トラブル時も加工業者向けで可能な限り三興製品で代替納入してもらっており、このフォロー体制は大きい。両社の文化や商流の違いなどを乗り越え、営業情報は完全にオープンになっており、社内の雰囲気は良い。関東細物市場の安定化に寄与し、販売価格としてあるべき指標を提示できていると自負している」

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