2022年10月21日

つなぐ、企業の未来/―事業承継・M&Aのいま―/日本政策金融公庫インタビュー(下)/井上和則事業承継支援室長/マッチング支援急増/譲受側目的、6割が事業拡大

――事業承継マッチング支援の中身を。

「事業を譲りたい人と、引き継ぎたい人を引き合わせる取り組みで、公庫のマッチング支援には4つの特徴がある。まず小規模事業者の利用が中心ということ。融資先の約9割が従業員9人以下の小規模事業者のため、そうした方々が利用している。2つ目に、譲受希望者にはすでに事業を手掛けている方だけでなく、サラリーマンなど経営経験はないが創業したいという方もいる。事業を引き継いで創業するのをわれわれは『継ぐスタ』と呼称しているが、公庫に登録している譲受希望者の2割はこうした人たちだ。ゼロから創業するよりコストが抑えられ、ノウハウも引き継げることが魅力で登録が増えている。3つ目は専門担当者のサポート。マッチング支援の案内は支店で行うが、実際のマッチング業務はノウハウを蓄積した本店(東京)と大阪の専門スタッフが行う。最後に、これらのサービスが無料だということ。登録料やマッチングが成約した際の報酬などは一切ないのが、民間サービスとの違いだ」








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