直富商事/静脈産業の総合商社

RPF製造 年7000トン超に 最新AIで高度選別実現
直富商事は最新鋭の設備やAI技術を活用し、省人化を図りながらも高精度な廃棄物選別を実現している。2024年に中間処理を行う本社第3工場を設立。人手不足が社会全体の課題になる中、廃棄物から付加価値の高いものを短時間に、最低限の人員で回収することで、競争力につなげる。

本社第3工場は高度選別、固形燃料(RPF)製造、単独の二軸破砕機の3つの機能を有する。

高度選別は金属スクラップ、廃プラ、木くずなどを高効率で回収する。廃棄物は危険物を取り除いた後に破砕機で粗破砕し、破砕物貯留ヤードに貯められる。AI無人クレーンが貯留された破砕物を自動でバリオセパレーターに投入し、振動に風力を加えた選別で重量物・軽量物・細粒物の3種類に分けられる。

重量物・軽量物・細粒物はそれぞれのコンベアを流れながら光学選別、磁力選別、風力選別、振動フィーダーなどでさらに細かく分けられる。重量物はAI搭載のロボットアーム4本で木くず、硬質プラ、金属を選別した後、3月に導入した光学選別機が取り切れなかったものを固形燃料向けに選別する。設備投資により一般的には10名以上必要な重量物選別ラインの人員を2名まで削減した。軽量物はRPF原料と焼却物に分けられ、焼却物は焼却炉を持つ秋古工場に送られる。細粒物は土木資材である「造粒石」の原料として出荷する。

このほか、RPFラインは4月に2基目の成型機を導入し、年間製造量は7000トン以上となった。安全対策にも注力し、このほど炎と熱に反応する初期消火システムを増設。今夏にはAIにより煙を感知するセンサーも導入予定だ。

直富商事は静脈産業の総合商社として、今後も革新的な技術を積極的に導入することで、2050年の脱炭素化と、持続可能な社会の実現に向けた挑戦を続ける。

本社:長野県長野市大豆島3397番地6
TEL 026―222―1880 FAX 026―222―1881

事業拠点:秋古工場、市場事業所、苦桃工場、環境整備部、技術研究室、東御営業所、松本営業所、東京営業所

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