
金属溶湯の温度低下抑制 加熱エネルギー・CO2低減
愛知県常滑市に本社を構えるINUIは、ものづくりに欠かせない耐火物の機能性コーティング材を開発・製造している。特に「リフテクトガード」は、環境意識の高まりを追い風に国内高炉メーカーで採用が拡大中。取鍋のふたに塗布するコーティング材で、金属溶湯の温度低下を抑制し消費エネルギーやCO2削減に貢献する。

取鍋ふたに塗布。高炉メーカーで採用拡大中
リフテクトガードは熱を反射する断熱コーティング材で、2016年から販売を開始。取鍋のふたに塗布することで、溶湯に対する保温効果を発揮する。従来は温度低下を見越して溶湯を加熱・保温するケースが多いが、同製品の実証実験では保持炉の段階で溶湯約15トンの温度低下を50―60度抑制。これにより従来の加熱エネルギーやCO2を低減する。
さらに、ふたに加わる熱の負担が軽減されることで、長寿命化にもつながる。過酷な高温環境で劣化しやすいふたの交換頻度が減ることで、メンテナンスコストや産業廃棄物の低減、作業労働負担軽減など多くのメリットを発揮する。

リフテクトガードの保温効果
同社は耐火物メーカーの下請け加工業として2006年に創業。リフテクトシリーズのほか、リサイクル事業にも取り組み、「2025愛知環境賞」では「工業炉用断熱材アルミナファイバーの加工時に発生する端材のリサイクル事業の確立」で優秀賞に選ばれた。
本社: 愛知県常滑市新開町6丁目1の35
TEL 0569―35―2955
FAX 0569―35―0559
HP: https://inui-coating.com/
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