2016年3月8日

住友金属鉱山子会社、福島の電池材料工場 安倍首相らが視察

 住友金属鉱山は7日、福島県双葉郡楢葉町にある電池材料子会社の住鉱エナジーマテリアルを5日に安倍晋三首相と高木毅復興大臣が視察したと発表した。東日本大震災から5年の節目に合わせた首相の福島県訪問の一環。家守伸正会長と住鉱エナジーマテリアルの阿部功社長がパネルなどを用いて同社の事業を説明したほか、工場見学や現地採用の従業員との懇談会も行った。

 同工場は、リチウムイオン電池用正極材の1種であるニッケル酸リチウムの増産を目的に2014年10月設立。従業員は58人で、楢葉町やいわき市など地元の従業員が48人を占める。今月24日に竣工式を予定している。

 家守社長は、ニッケル製錬から電池材料ができるまでのプロセスや、米テスラモーター社の電気自動車に採用されていることなどを説明。その後、地元従業員の代表者4人と首相、復興相による懇談会を行った。

 安倍首相は視察後、「帰還した住民の方々が意欲と希望を持って働いてらっしゃるところを拝見させていただいた。福島で未来のエネルギー社会が開花しつつあると実感した」などとコメントした。