2022年11月4日

アームレスリング選手権 アロイ・細野氏、世界大会出場

世界一のアームレスラーを決める「IFA世界アームレスリング選手権大会」がこのほどフランスで開かれ、日本代表としてステンレス流通加工のアロイ(本社=東京都港区、西田光作社長)東京営業所の細野忠博課長代理(49)が初めて出場した。年を重ねてもステンレスのようにさびない腕力で世界のチャンピオンとしのぎを削った。

アームレスリングは、専用の競技台の上で明確なルールの下行われる競技で「卓上の格闘技」とも呼ばれるスポーツ。日本では国民体育大会などでも競技会が開かれている。

細野さんは約20年前にアームレスリングを始め、国内大会で研鑽を重ねてきた。昨年開催された国内大会(JAWA全日本アームレスリング選手権大会)のマスターズレフトハンド(左手で戦う部門)70キロ級に出場し、準優勝に輝いた。これにより世界大会出場の切符を手に入れ、今年9月末に開かれた世界大会では日本代表メンバーとして参加。「国内大会で通用しても世界大会では勝てない選手も多い」(同氏)中で1勝と善戦した。

細野さんはアロイでステンレスH形鋼の営業やプロジェクトリーダーなどステンレス鋼販売に力を注ぐ傍ら、終業後や休日は自宅のトレーニング室や道場などで技を磨き上げている。数々の選手をなぎ倒してきた自慢の左手は、20代の記者が両手で挑んでもびくともしない腕力だ。

世界大会がフランスで開かれたこともあり、同社が協力するパリの「アジール・フロッタン(浮かぶ避難所)復活プロジェクト」の進捗も見学してきたという。アジール・フロッタンには、アロイが加工し、日鉄ステンレスと日本冶金工業が協力したSUS304製桟橋が取り付けられる予定。細野さんは今後について「世界大会では選手の手の大きさに圧倒された。次は世界大会のメダル、そして日本一を目指して頑張りたい」と次戦に向けて闘志を燃やしている。