2000.01.19
日 鉱金属の2000年度の電気銅生産(現行年42万トン体制、佐賀関製錬所、日立工場)は増産基調となる。生産量は43万―44万トン程度になるものとみられる。これは能力が2000年度末までに年45万トンまでに段階的に拡大していく計画にスライドして生産を増加していく方針であることによる。銅の生産効率の向上により1ドル=100円の水準でも利益の出る体質を構築する。

 現在進めている電気銅生産能力増強計画は、佐賀関の銅溶錬能力45万トンに電解能力を合わせるもの。佐賀関の電解能力を25万トンから27万トンへ、日立工場を同じく17万トンから18万トンへと拡大する。

 これは電解槽の増設を行わずに、整流器の更新による変流効率の向上での電流密度アップ、電解技術(種板・銅カソードの性状改良)改善により能力増強を行う。投資額は3億7000万円、投資効果は約4億円。

 この生産能力増は2000年度を通じて段階的に行われる。能力増を図った電解槽から随時増産していくので、生産量がこれにスライドして上がっていくこととなる。

 また、この工事と並行して銅殿物処理能力を15%拡大して年2200トン体制とし、金の生産能力を年30トンにする設備増強を今年3月完成予定で実施している。

通 産省・非鉄金属課は電線リサイクルに目標値を設定する方向で電線メーカー、ユーザー、回収業など関係者で「電線リサイクル検討会」を組織し、現在、各業界の現況と課題を把握している。検討会は2月上旬にも第2回目を開催する予定で、より正確な実態把握に努める方針。同検討会は3月末の会合を経て電線リサイクルガイドライン案を作成、産業構造審議会に提出する。

 産業構造審議会は昨年7月、「循環型経済システムの構築に向けて」を公表し、その中で個別分野の一つとして「電線」を盛り込んだ。非鉄金属課は同報告を受け、所管の電線リサイクルの具体化に向けて何をなすべきかを議論するため関係者で検討会を組織。その第1回会合を昨年12月7日に開催、日本電線工業会、電線リサイクル協議会、塩ビ工業・環境協会、電線総合技術センター、日本自動車工業会、家電製品協会の各業界から電線リサイクルに対する取り組み状況を聞いた。

 それによると、通信・電力用電線は主要ユーザーであるNTT、電力が電線メーカーに戻すシステムが確立されていることからほぼ100%回収。建設事業用の電線は市中の非鉄回収業者による回収率が約80%。機器用、自動車用電線などはモーター用巻線の一部を除き、回収率は20―50%の回収率にとどまっている。ただ、回収率さえ高まれば再製錬によって銅地金に再生利用することが可能で、今後、回収システムの構築とリサイクル技術の確立が緊急課題として指摘された。

 また、電線被覆材については再生プラスチックにコストがかかるほか、解体場所と再生利用の場所が異なり、物流コストなど主に経済的な問題から再生利用が進みにくい実態などが確認された。

 非鉄金属課では検討会の今後の方針として(1)リサイクルシステムの構築(2)リサイクル技術開発の推進――2点を指摘。(1)は費用負担の問題をどのうよに解決していくかに絞られ、(2)のテーマとしては▽リサイクルしやすい電線の設計▽リサイクル技術開発▽システムの改善――3点を掲げている。

三 井金属は、竹原製錬所の銅電解設備(能力年3万トン)を日比共同製錬の玉野製錬所(溶錬能力同26万2800トン、電解能力同19万800トン)に集約するが、計画の2001年1月を前倒しして2000年以内に完成する方針である。11月ごろになるとみられる。

 この計画は、竹原の電解を止めて、玉野に竹原で行っていた電解工程を移して、玉野で集中的に電解を行うもの。これによって玉野からアノードを竹原に運ぶ横持ち費用が節約できる。

 玉野の電解槽の増設工事が早ければ今年11月ごろにも終了する運びとなりそうなので、完成時期を年内にする方針となった。

 今年の銅製錬の採算は、円高と買鉱条件の厳しさで昨年に比べて悪くなる方向にある。このため一段のコストダウンが必要とされており、このたびの計画も早急に完了して、採算向上に対応する。

 同社は、これによって直営の製錬所がなくなり、共同製錬のみでの銅生産となるが、生産効率の良い製錬所での生産体制を構築することにより、コストダウンを実現する戦略をとっている。

日 本銅センター(会長=金谷浩一郎・同和鉱業社長)は18日、銀座東武ホテルでシンポジウム「銅と建築」(21世紀の建築に生かされる銅)を開催した。

 金谷会長は開催に際し、「欧米の街並みに厚板の銅によって施工された屋根が自然と調和し、気品と風格を醸し出す景観は見る人の心を和ませる。本日のシンポジウムが新世紀に向け、優れた建築資材である銅の新たな視点と展望を見いだしてほしい」とシンポジウムに期待を寄せた。

 同シンポジウムのコーディネーターは建築家の内井昭蔵・滋賀県立大学教授で、パネラーは中村昌生・京都工芸繊維大学名誉教授、建築家の野村加根夫・東京芸術大学客員教授、錺職の礒村浩之亮・礒村才治郎商店社長の3人。

 シンポジウムでは銅の優れた建築材料としての魅力、自然と調和して建築に風格をもたらす素材などを主題にパネルディスカッションされた。

日本銅センター(会長=金谷浩一郎・同和鉱業社長)は18日、銀座東武ホテルで銅建築・標語コンクールの表彰式を開催した。

 第5回目を迎えた銅を用いた優れた建築のコンクールには一般応募18件、審査委員推薦28件の合計46作品が応募され、これらの中から宮崎県の西都原古代生活体験館(97年3月竣工)が第1位として選ばれた。

 審査委員長の内井昭蔵氏は1位に選出した西都原古代生活体験館について「宮崎県の特別史跡西都原古墳群に隣接する場所に国の大規模総合整備事業(古代ロマン再生事業)の一環として計画されたもので、4世紀から7世紀の古墳時代の人々の暮らしを体験する建築施設。この建築は屋根の形状に特徴があって、当地の出土品・子持家型埴輪を模したもので、そりのある屋根に銅板を用い、風格のある造型にまとめた」と選評した。

 また、銅をアピールする標語のコンクールには葉書やFAXなどで1万点を超える作品が応募され、これらの中から優秀作として「21世紀! 銅の魅力が加速する」が選ばれた。

 金谷会長は表彰式で「建築に加え今回、新たに標語コンクールを実施し、全国から1万点を超える応募を頂戴し、当初の予想を上回る反響に驚いている。銅は電気・電子材料として欠くことのできない基礎資材で、耐食性、経年変化による色調の柔らかさは自然と調和する建築材料から美術工芸の分野まで、他の金属にも増して優れた特性を有している」とアピールした。

 2コンクールでの入賞作品は次の通り。

 【建築】
 ▽第1位=「西都原古代生活体験館」(文化財保存計画協会、広瀬鎌二氏、矢野和之氏)
 ▽2位=「あぐり館・益子勤労者総合スポーツ施設」(神谷五男+都市環境建築事務所、神谷五男氏)
 ▽3位=「UFF」(狩野建築研究所、狩野忠正氏)
 ▽奨励賞=「一本松ハウス」(大嶋アトリエ一級建築士事務所、藤森照信氏、大嶋信道氏)
 ▽技能賞=「鬼飾り」(久保板金工業、久保賀運氏)

 【標語】
 ▽優秀作=「21世紀! 銅の魅力が加速する」(津金沢重弘氏、37歳、群馬県)
 ▽佳作=「夢・みらい銅がかがやく 建築美」(松本裕氏、53歳、東京都)
 ▽同=「銅製品 使って活かして 経済効果」(西海博氏、67歳、神奈川県)
 ▽同=「銅生かす いい知恵 いい夢 いい未来」(吉岡敬一郎氏、75歳、群馬県)
三 和シヤッター工業(高山俊隆社長)は18日、再建を支援してきた田島順三製作所が昨年12月24日に和議の認可確定を受け、株式譲渡で全額出資の製造子会社化すると発表した。社名は変更しない。また、これに伴い今月12日付で、新たに販売会社「三和タジマ」を設立。この結果、田島は正式に製・販含め三和シヤッターグループ入りした。三和シヤッターは今後、田島が持つ技術力、ブランド力を生かし、内外装ビル建材や周辺システム、モニュメントなど、総合的な取り組みで営業を強化していく見通しだ。

 【製造会社】
 ▽社名=株式会社田島順三製作所
 ▽本社=東京都豊島区池袋2―77―5 フォーラムアイエスビル
 ▽社長=目黒正弘・三和シヤッター取締役<
 ▽資本金=1億7000万円
 ▽従業員=80人
 ▽事業所=埼玉工場(埼玉県入間郡毛呂山町)、名古屋工場(愛知県犬山市上舞台)
 【販売会社】
 ▽社名=三和タジマ株式会社
 ▽本社=(田島順三製作所と同じ)
 ▽社長=(田島順三製作所と同じ)
 ▽資本金=1億円
 ▽従業員=114人
 ▽事業所=東京支店(東京都豊島区)、名古屋支店(名古屋市中村区)、大阪支店(大阪市中央区)、九州支店(福岡市中央区)
通 産省はこのほど、11月のアルミ建材生産・出荷統計をまとめた。それによると、アルミ建材生産の合計は4万3993トンとなり、前年同月比4・5%増、前月比で2・3%減を記録。また、出荷合計では4万6045トンで、前年同月比1・7%増、前月比0・7%減となった。これにより、前年比ベースで生産は4カ月ぶり、出荷は2カ月ぶりのプラスに転じた。ビル用サッシはいぜん低調に推移するものの、主力の住宅用サッシが大幅な伸びを示していることもあり、全体の数量を押し上げている。

 品種別に見ると、木造住宅用サッシは生産1万7547トン(前年同月比14・8%増)、出荷1万8647トン(同8・0%増)で、生産が5カ月連続、出荷は2カ月ぶりにプラスとなった。

 一方、ビル用サッシは生産1万3444トン(同8・3%減)、出荷1万3675トン(同6・7%減)で、ともに11カ月連続減少。マイナス幅は縮小したが、相変わらず低調な状態が続く。

 アルミドアは生産3726トン(同9・6%増)、出荷3936トン(同8・4%増)で、それぞれ2カ月ぶりのプラス。

 アルミエクステリアは生産9276トン(同6・5%増)、出荷9787トン(同2・7%増)。この結果、生産は4カ月連続、出荷は2カ月続けて増加した。

日 本アルミニウム協会はこのほど、99年度上期(4―9月)の軽合金車輪統計をまとめた。それによると、生産は前年同期比9・2%増の754万9536個を記録。販売も同7・3%増の752万9364個となり、底堅く推移した。

 なお、ホイールの種類別では、生産で一体鋳造式が702万9370個(同9・8%増)、一体鍛造式11万4958個(同25・2%増)、組立式40万5208個(同3・8%減)となった。

 一方、販売は国内が723万478個(同9・4%増)、輸出29万8886個(同27・7%減)となっている。

フ ジメタル工業はこのほど、1月後半積みの減摩合金販売価格を改定した。それによると、錫の購入価格の上昇を受けて1種から6種までが値を上げた。上げ幅はキロ当たり5―15円となっている。

 取引指標となるLME錫相場の1月前半平均値はトン当たり約6000ドル。現在は5800ドル台と軟化している。ただし、為替が1ドル=105円までの円安に振れたことから国内価格は上昇。これに伴い、減摩合金販価も値を上げており、1種はキロ当たり15円高の955円、2種も15円高の935円などとなっている。

関 東地区の大手アルミ二次合金メーカー各社は17日、1月後半受け入れ分のアルミスクラップ購入価格を新切れなど上物系スクラップについてキロ2―3円引き上げる方針を固め、関係納入筋に通知した。指標の新地金相場が引き続き堅調に推移していることを反映した。ただ、いぜん余剰感の残る機械鋳物などスソ物系スクラップは現状据え置きする。

 この結果、当面の二次合金メーカー購入価格(置き場・現金)は新切れ・印刷板で138―142円、63Sサッシで136―140円、一品合金で118―122円、ベースメタルで130―135円、機械鋳物で105―110円どころが一応のメドと推測される。