2000.01.25
2 010年までアルミ押出の需給ギャップは20%強も続くという長期に及ぶ課題を構造的に克服するため、通産省を軸に日本アルミ協会、日本サッシ協会3者はきょう25日、合同で「アルミ押出類構造問題懇談会」を開催する。同分野におけるシェアは軽圧6社30%、サッシ6社60%で、同懇談会ではメンバーの合計90%を背景に国際競争力を強化する観点から(1)低コスト化の技術開発(2)設備調整(3)得意製品の製造特化(4)企業間連携、など現状の問題を踏まえながら将来の需給ギャップの解消を目指す。

 同省基礎産業局長は昨年、素材産業構造問題研究会を主催、その中で10年先まで続くアルミ押出の大幅な需給ギャップが指摘された。ただ、当時の研究会メンバーは、押出では軽圧だけでサッシが含まれておらず、十分な討議をするまでには至らなかった。

 そこで、今回、30%の押出シェアを持っている軽圧6社にサッシ6社60%を加えた90%のメンバーで懇談会を開くことになった。

 同懇談会では、産業構造上の国際比較として海外メジャーは鉱山開発から圧延、加工部門まで一貫した企業構造でロール・マージンに限定された利益を追求。国内の場合、海外メジャーと比較して25%も高く、これが低収益の原因とされている。また、財務状況も他の産業と比較して収益率や当座比率が低く、固定長期適合比率が高い。

 懇談会ではこうした現状を前提にアルミ素材の特性を生かした循環型産業・地球温暖化対策産業へ転換する方途として、自動車部品材のアルミ製造技術の開発や高品位で安価な再生地金製造技術の開発を目指そうとしている。

 なお、懇談会には通産省から所管の塚本修・非鉄金属課長、本城薫・住宅産業窯業建材課長が出席し、6月までに4回ほど開催する予定。

関 東地区の有力銅ナゲットメーカーである去R崎商店(山崎文栄社長、神奈川・茅ヶ崎市)と東上金属梶i佐藤保社長、埼玉・東松山市)はこのほど、効率経営による企業体質強化の一環として事業提携を図っていくと発表した。母材集荷・製品販売、また、副産物である廃プラの有効利用など多面的に両社の特徴を活用、初年度だけで2500万円のコスト削減を予定している。

 両社が正式に合意に達したのは18日。2月明けから人事面で交流を開始、山崎商店の山崎豊取締役が東上金属の取締役を兼務する。

 両社の概要は、山崎商店が設立1973年(昭和48年)、資本金300万円、従業員数10人、月間生産能力グロス400トン、年商5億円。東上金属が設立1956年(昭和31年)、資本金1000万円、従業員数20人、月間生産能力グロス600トン、年商6億円。両社とも被覆電線スクラップからの銅分回収を行う銅ナゲットメーカーとして地歩を固めている。

 両社が今後共有する互いの利点はいくつかあるが、主要なものとしては、まず母材集荷エリアの広がり。山崎商店は、神奈川県下を中心に西関東方面に強い一方、東上金属は埼玉のほか、群馬、栃木、茨城と北関東に足場を確立している。集荷面での競合は原料業界では珍しくないが、両社ではすみ分けによって受け入れ窓口の拡充を見込んでいる。

 逆に製品販売では、重複した窓口を統合することなどで製品の余剰在庫の圧縮が可能としている。

 コスト削減効果が見込まれる具体的な柱として、本社工場と藤沢工場の2拠点で操業を続けてきた山崎商店は後者を閉鎖、同工場生産分を東上金属に集約する。同工場は借地のため、賃借料軽減の即効性が期待出来る。

 また、銅分回収後の被覆材(廃プラ)についても、東上金属が月間100万円程度の費用をかけて廃棄処分してきたものを山崎商店が構築している再利用・販売ルート(建材関連向け)に乗せる。

 こうした多面的な取り組みにより、事業提携後、初年度2500万円程度のコスト削減効果を見込んでいる。

 当面、採算性を向上させながら、両社合わせて乾湿併用式1と湿式2の計3ラインで実質生産量月間グロス700トン、年商11億円の水準を維持していく予定だが、工専地域という東上金属の工場の立地性を活用し、順次稼働率を引き上げていく。

 なお、両社は提携効果を見計らいながら、将来的に一層の関係強化を検討する。

 【山崎・山崎商店社長】 当社では隣接地域との兼ね合いから稼働時間を延ばせなかったが、東上金属ではそれが可能。提携によって、仕入れ、操業ともにタイミング良い経営が出来るメリットがある。

 【佐藤・東上金属社長】 提携は、当社にとってプラス。より改善を図りながら、従業員一同、希望を持って業務に当たりたい。

 【解説】 オーナー経営者が大半を占め、「独立独歩」の気質が強い銅原料関連業界内ではこれまで、同業者での事業提携の例はほとんどない。

 今回の提携は、経営面で「量」だけでなく「質」を追求する時代に突入する中、互いに培ったノウハウや利点を共有することで事業の継続性、拡充を目指しており、高炉、非鉄製錬など大手メーカーだけでなく、リサイクル産業分野にも再編・統合の波が押し寄せていることを示すものとして注目される。

 社風の違いなど、克服を要する点も少なくないが、両社ともそれは十分承知しており、結論に至るまでには、長い時間を掛けてきた。

 右肩上がりの成長が難しい環境下で、将来を見据えながら今どうすべきか、それを真剣に考えてきた両社の姿勢が、関係者の尽力もあって「銅ナゲットメーカー同士のお見合い」成功を導いた。

 企業として次世代も生き残っていくためには複数のシナリオがある――。それを原料業界に提示した意味合いも見逃せない。

住 友軽金属工業は24日、今年4月1日、住軽テクノス(本社=東京都港区、資本金1億円)を吸収合併すると発表した。同日開いた取締役会で決定したもの。存続会社は住友軽金属で、住軽テクノスは消滅する。

 住軽テクノスは、自動車やコンピューター部品など、高品質アルミ鋳鍛製品の製造販売を行ってきたが、昨年9月末をもって解散。住軽では、住軽テクノスの吸収合併により、清算業務の実施を図る。なお、住軽テクノスは、合併期日(4月1日)までに債務超過を解消する予定。

 住軽テクノスは、住軽の100%出資企業として91年6月に設立。同社の前9月期(99年4―9月期)売上高は、6億800万円。経常利益はゼロで、当期損失3億400万円。

 また、合併後の住軽の業績見通しは、2001年3月期、2002年3月期とも、売上高1900億円、経常利益30億円、当期利益18億円で、合併による影響はない見込み。
日 本電線工業会は24日、昨年12月の電線受注・出荷速報を発表した。それによると、銅電線の受注は前年同月比2・0%増の7万6600トンと2カ月連続で増加、出荷は同2・7%減の7万4800トンと4カ月連続で減少した。

 11月の受注実績は前年同月に比べ、内需が電気機械1・6%増、建設・電販向け5・6%増などにより1・5%増。輸出も17・3%増加し、合計2・3%増の7万9700トン。12月速報は電気機械、輸出のほか、いずれも減少した。

 一方、11月の出荷実績は内需が電気機械向け2・6%増、建設・電販向け8・7%増などにより、合計0・3%増の7万5220トンだが、輸出は21・3%減のため、合計0・8%減の7万8379トン。12月の速報は輸出を含めて4部門が減少、電気機械、自動車、建設・電販向けは増加した。

1 999年の世界のアルミ新地金生産は2065万5000メトリックトンで前年比3・5%増加した。これは国際アルミ新地金協会 (IPAI)まとめによるもので、同協会の統計ベースでは過去最高、初めて2000万トンを超えた。

 同統計によると世界全地域の生産が前年比で増加しているが、とくにアジア、西欧、中東欧での増産が目立つ。

 99年12月の同生産は179万トン、前月比3・7%増、前年同月比4・0%増。

1 月第4週の海外貴金属相場は、金が英国の保有金売却入札の動向をにらんで280―290ドルどころの展開が予想される。銀は手掛かり材料を欠いているため、金相場に追随して440―450セント前後で底堅く推移しそうだ。白金はロシアの供給停止による需給タイト感から440ドル前後で堅調の見通し。

 前週の海外相場は、NYC金が原油相場の上昇に伴う米インフレ懸念などを背景に290ドル際に上伸、NYC銀も520セント台に反発。NYMEX白金は技術的な要因で97年8月以来の440ドル台に乗せるなど全般的に堅調。

 金市場は、今月25日に英イングランドが実施する第4回目の準備金入札を注目材料とみている。同入札では応札量が前回より減少しなければ、積極的な売りは手控えられるとの見方が支配的となっている。

 NYC金相場はここにきて非鉄相場や原油相場の上昇などにより、米インフレ懸念が再び強まりつつあり、投資筋は貴金属相場に対する見直し気分が強い。このため貴金属相場全般で買い戻しなど、投資筋によるポジション調整の動きが広がっている。

 これまで中央銀行の保有金売却が金相場の圧迫材料となっていたが、SNB(スイス国立銀行)のロス総裁は、同中央銀行による1300トンの金売却について、「あまり長く待つつもりはない」前向きな姿勢を示している。また、90日以内に反対派が国民投票を実施するために必要な50万人程度の署名を集めなければ、法的には3月末にも売却が可能になるとしている。しかし、具体的な日程については明らかにしていない。市場も同報道には反応を示さなかった。

 銀は新規材料に乏しく、前週末のNYC相場の上伸は在庫動向に関連したものと市場筋は指摘。同在庫は20万269オンス減の7376万1202オンスとなり、今後、さらに減少傾向をたどるようであれば、上値を試す展開も予想される。