2000.02.15
L MEニッケル相場は1万ドル大台乗せ寸前にあり、今年前半に1万ドルを突破し、後半には修正されるとの見方が多い。今年の西側諸国の消費はステンレス生産の拡大で10%以上伸びて110万トン超となるが、供給は豪ラテライト鉱プロジェクトの立ち上がりの遅れなどで増加幅が少なく、100万トン程度にとどまるため、需給タイトが一段と進行する見通し。

 昨年のインコ社トンプソン工場のストライキに続いて、先週にはエラメット社もストライキによりフォースマジュールを宣言、足元の需給タイトに拍車がかかっている。LME在庫は4万トン際まで減少し、さらに減る傾向にある。

 昨年の西側需給は、供給94万トンに対し、消費は約100万トンで、5万トン以上のショートとなった。

 今年の消費はステンレス生産の拡大に伴って110万―115万トン程度と予測されている。供給は豪のラテイライト鉱の3プロジェクト(年産能力6万5000トン)の生産が、昨年の4000トンに比べて3万―5万トン程度増えると予想される。

 同プロジェクトで最大の能力を持つムリンムリン(同4万5000トン)の生産は、今年も稼働率が低いため、能力いっぱいの生産とならず、他の2つのプロジェクトも予定通りの生産が難しい状況にあるためだ。

 このほか、ベネズエラのロマ・デ・ニッケル(同1万9000トン)が今年1000トン程度の生産が見込まれている。

 このため、今年の増産は5万トン程度になり、東側からの入超を昨年並みの23万トンとすると、供給は100万トン未満にとどまる。

 今年の需給は10万トン以上のショートになりそうだが、エラメット社のホースマジュールが長引くとさらにショート幅が広がる。

 さらに、今年前半はショート幅が極端なため、市場には1万2000ドル説も出ており、一時的には同水準に達する可能性もある。

 今年後半になれば、消費面でステンレスの生産に調整の動きが出る。供給は市況高騰に伴って、ロシアの西側への輸出拡大、ニッケルメーカーの増産、ニッケルスクラップ増などが予想される。これによってショート幅は前半より少なくなり、価格も1万ドルを下回る水準で推移すると関係者はみている。

大 平洋金属の来年度フェロニッケル生産量は今年度実績見込み4万2000トンに比べて横ばいの見通しである。ステンレス向けの国内需要は回復傾向にあり、輸出も順調なため、販売量の拡大が期待できる状況にあるが、工場の要員は削減したままであり、今後も増員する予定もないため増産は難しいのが実情。

 最近のフェロニッケルメーカーの国内販売量は、ステンレスメーカーの減産が緩和されていることを映して月間4000トン台に増加、昨年前半の同3000トン台に比べて回復基調にある。

 同社は韓国と台湾にフェロニッケルを輸出しており、アジアの景気回復傾向が顕著になっているため、同輸出も拡大が期待できる情勢にある。

 内需、輸出ともに拡販のチャンスを迎え、増産しても消化できる状況にあるが、同社の場合、リストラによって人員を縮小しており、当面は大幅に増員する計画もないので増産もできない状態。このため、2000年度のフェロニッケル生産計画は今年度に比べて横ばいを見込んでいる。

 需要家サイドは、ニッケル相場が高騰しているため前倒しの購入姿勢を強めているが、生産者側は容易に対応できる態勢にない。今年の国内フェロニッケル需要は明るい見通しにあるが、生産者側の供給体制が需要の伸びに十分に対応できそうにないため、国内需給はしばらくタイトに推移すると予想されている。

大 手エアコンメーカーはシーズンイン直前の4―6月の3カ月間、短期集中生産を計画しているが、銅管、アルミフィン材など非鉄素材の中でもいち早く黄銅棒に動きが見られ出した。

 「エアコン生産の3カ月前に動き出す」(都内の中堅伸銅品問屋)と、非鉄素材供給の指標的な位置付けとなっている黄銅棒は中径6角、鍛造用などを中心に活発な受注が入り、関東地区の大手黄銅棒メーカーではその対応に追われている。

 黄銅棒メーカーはプロパンガス、水道、自動車、携帯電話、文具など住宅用の水栓金具などを除いた分野で堅調に推移している。こうした需要に新たにエアコン向けが加わり、関係の黄銅棒メーカーでは多忙を極めるようになってきた。

 例えば、エアコン向け鍛造を生産している一部メーカーによると、昨年末まで受注が途絶えていたが、年明けから徐々に動き出し、1月下旬から2月中旬にかけてハッキリとした傾向を示すまでになってきた、とという。

 黄銅棒メーカー各社は人員合理化など一連のリストラ策を実施、多少、需要が増加しても人員を増やせない状態にあるだけに、現有の人員体制で受注増に対応せざるを得ない。

 このため、納期も昨年末までの1カ月程度が、現在では1カ月半から2カ月へと長期化する傾向を見せている。

 最近の黄銅棒生産は月平均2万1000トンから2万2000トンの範囲で推移し、いずれも前年同月を上回っているが、足元の受注動向などから判断して夏場くらいまで同様な状態が続きそう。

古 河機械金属の2000年3月期単独決算は、経常利益10億円、純利益9億円程度になる見通しである。同社は昨年10月の中間決算発表時点で今期業績を売上高1050億円(前期1140億円)、経常利益10億円(同10億円)、純利益9億円(同約7億円)と予想、売上高は変動するものの、経常利益と純利益は予想通りに推移している。

 同社は、今期に人員を削減、従業員は昨年9月末で同3月末比153人減の1909人とし、これにより15億円の人件費低減を実現している。電子材関係の好調が収益を支えており、製錬部門も下期の為替レートが前提の1ドル=105円とほとんど変わらないとみており、予想通りの利益を確保すると見込まれている。

 産業機械部門は4月にいわき鋳造工場を足尾工場に統合する計画で、予定通り進捗している。化成品部門は酸化チタンの生産体制を今年1月からアナターゼ型に特化し、ルチル型酸化チタンは内外大手メーカーなどと生産・販売面で提携している。豪ポート・ケンブラの銅製錬所は操業を開始しつつある。

 また、閉山炭鉱の処理業務は今期40億円の負担となるが、来期で終了する見込み。

住 商メタレックス梶i本社・東京都千代田区、小川英典社長)がきょう15日、株式を店頭公開する。200万株を公開し、うち100万株は公募増資とし、住友商事が所有する100万株を売り出す。発行価格は880円。新資本金は11億6980万円となる。

 同社は73年に住友商事100%出資の非鉄内販会社として発足。以来、住宅設備や電子機器、建築土木などの製品・加工品を中心に業容を拡大し、商社系の非鉄販売会社としてはトップクラスに成長した。関東と中部に自社所有の物流センターを開設するなど物流体制の整備に注力する一方、床暖房や二次電池など有望市場へも積極的に取り組んでいる。

 株式公開による公募増資は「主にEDI(電子データ交換)取引など情報ネットワークの構築に充てる」(小川社長)方針で、2002年3月期には売上高800億円、経常利益20億円を目指す。

住 友電気工業は光通信部品の開発および製造に、100億円という光部品分野で世界最大級の集中投資を行い、光データリンク、半導体レーザー・パッシブ光部品の3品種群の生産能力を約5倍に増強する。

 インターネット・イントラネットの急激な伸びで世界の通信需要が爆発的に拡大しており、光ファイバー網の一層の高速度化・大容量化が求められている。

 こうした中で光ファイバー需要の拡大に加え、光波長多重伝送技術(WDM)が、従来の光ファイバー網を用いながら伝送容量を飛躍的に増やすことが可能な技術として注目され、急速に普及している。

 光通信用部品の世界全体の市場規模は、99年の5000億円から2003年には2兆円を超えるものと予想されている。

 同社では、従来から、コンピューター通信分野で培ってきた超小型・高生産性の光データリンクや、高純度の化合物半導体ウエハーやエピタキシャル技術の成長をベースにした高性能半導体レーザー、さらに独自の構造による高性能ファイバーグレーティング製品などを市場投入し、市場シェアを拡大してきた。

 しかし、急激に拡大・高度化する市場環境では、これまでの逐次型投資では対応できないことから、光通信関連部品の開発、製造へ100億円の集中投資に踏み切ったもの。

 今後も、光通信部品市場の動きに先駆けた開発体制・生産体制の強化・増強を進めていく方針。

日 本スペリア社(大阪府吹田市)は10日、米アイオワ州立大学と特許ライセンス契約を結んでいる「錫―銀―銅」系鉛フリーハンダについて、国内でのサブライセンス供与を実施していくと発表した。この特許は同大学が米国で成立させているもので、日本側の窓口としては同社が98年6月に使用許可の契約を締結している。申し込み募集期限は3月25日まで。

 サブライセンスの実施に際しては、ライセンスの特許実施料金として契約当初の一時金と製造販売数量に応じたロイヤリティー料金が必要となる。また、このサブライセンスには同大学が米国や日本などで新たに特許出願している改良ハンダ(錫―銀―銅に適量の遷移金属元素を添加したハンダ)の実施権も含まれているという。

 今回のサブライセンスは、錫―銀―銅ハンダを米国に輸出したい他のハンダメーカーなどにも同ハンダの製造および販売の権利を認めるもの。同社は98年に同大学とライセンス契約を結んでいるが、これまでは一部のメーカーと交渉を進めるだけで、他のハンダメーカーとの関係は「曖昧になっていた」という。今回、サブライセンス開始を幅広く告知することで、同社では国内における同特許の戦略を加速させるものとみられる。

同 和鉱業は14日、希望退職者が297人に達したと発表した。これにより人件費は年間20億円削減し、付帯経費を含めると22億円減となる。合理化損失は特別利益の引き当てで消化する。

 希望退職の対象は管理職50人、組合員150人、合計200人を予定していた。1月17日から募集を開始、管理職84人、組合員213人の応募があった。

 これと並行して給与カット(役員10月から10%、管理職1月から5%、組合員3月から3%の予定)、統制可能費半減などの諸施策で年7億円の費用削減をすでに実施している。

 また、設備投資の抑制、在庫の削減によって借入金の圧縮が進み、今年度通算で有利子負債を120億円減らし1290億程度に圧縮できるとしている。

2 月第3週の海外貴金属相場は、金が鉱山会社の動向を見らみながらの展開が予想される。鉱山会社が買い戻しに出ると、相場は320ドルを目指す可能性があり、波乱含みの展開も見込まれる。銀は手掛かり材料を欠いているため、金相場に追随した値動きが予想され、510―540セントどころの推移か。白金はパラジウムとともにロシアの輸出停止に伴う需給ひっ迫を背景に波乱含みの展開を続けそうだ。

 前週は、NYC金が鉱山会社による買い戻しの思惑を背景に310ドル台を維持。NYC銀は利食い売りなどで530セント台に反落。NYMEX白金は需給ひっ迫感を背景に500ドルを超え、520ドル台に急騰した。

 金市場は、鉱山会社の動向が注目材料となっている。前週8日のNYC市場はカナダの産金大手、バリック・ゴールド社のヘッジプログラム継続の表明と、オランダ中央銀行が金準備5トンを売却したことを明らかにしたことで、相場は300ドルを割り込んだ。ただ、その後は一部鉱山会社の売りヘッジの規模縮小や、これまで鉱山会社によるヘッジのための売り建て玉を買い戻しするとの見方が広がり、再び310ドル台に乗せるなど、地合いは引き締まっている。

 今週も鉱山会社の動向をにらんで思惑的な取引が中心となり、波乱の展開もありそうだ。また、米国のインフレ動向も注目材料。今週は17日に1月の卸売物価指数、18日に消費者物価指数がそれぞれ発表される予定だが、インフレを示す内容が出るようであれば、利上げへの警戒感が強い米株式市場の売りとともに、貴金属市場への投資が入る可能性も見込まれる。

 一方、白金、パラジウムの白金族相場は引き続き波乱含みの展開となりそうだ。ロシアの輸出停止により、市場の需給ひっ迫感は一段と強まっている。このため、相場は売り方の買い戻しによって急騰局面を示している。

 ただ、パラジウムは現物価格のオファーが595ドルながら、買いが続かず、約20ドル急落した――などの理由から、市場筋は目先600ドルで上昇一服となる可能性があると見る向きもある。