2000.02.21
ニ ューカレドニアの鉱石生産の障害は、仏エラメット社のフォースマジュール宣言の原因となっているが、対日向けのニッケル鉱石の出荷にも支障が出る可能性があり、国内のフェロニッケル生産に影響すると懸念されている。今年は国内需要増加が予想されるが、これに対応した増産が難しくなることもあり得る。

 ニューカレドニアでは、労働問題で鉱石生産が止まって、仏エラメット社のニッケル地金とフェロニッケルの生産が出来なくなったとされている。

 この鉱石生産ストップには、現地の政治情勢が深く絡んでいる。ニューカレドニアでは企業を現地資本に切り替えていきたいとの動きが続いて、経営に対する不満が強いとされている。

 このため、現地の鉱石生産全体が停滞する可能性があり、対日向けの鉱石出荷量にも影響が出ることも予想される。

 国内フェロニッケルメーカーの鉱石は全量輸入で、99暦年はフィリピン101万8000トン、インドネシア111万5000トン、ニューカレドニア177万3000トンと、ニューカレドニアが全体の45%を占めている。

 このように、ニューカレドニアに依存するウエートが高いため、これが滞ると国内生産に対する影響は大きい。今のところは、具体的兆しはないとされているが、フェロニッケルメーカーは今後の動きに注目している。

 今年のステンレス生産は、アジア向け輸出の増加に伴って増加する見通しで、これに伴ってフェロニッケル需要が増えるとされておりフェロニッケルメーカーは増産の必要があるが、ニューカレドニアからの鉱石入手が予定したほどの数量とならずに、国内生産が増えないということもありそうだ。

理 化学研究所と北海道大学の共同研究グループはこのほど、新しい結晶成長プロセスによる低欠陥・高品質の窒化ガリウム結晶薄膜基板を製作することに成功したと発表した。これまで必要だった結晶成長装置外での複雑なプロセスを省けるうえ、結晶成長技法のみで品位の高い結晶薄膜が得られる。今回の新手法で得られた窒化ガリウム結晶薄膜を下地基板に使えば、レーザー寿命の改善などにつながる。

 窒化ガリウムは青紫色を発光する短波長のV族窒化物半導体。近年はこれを材料に用いたLED(発光ダイオード)の開発が進展し、LEDディスプレーのフルカラー化が見込まれている。また、半導体レーザーとしての用途では次世代DVD(デジタル・ビデオ・ディスク)の光源向けなどが期待されており、新材料として有望視されている。

 だが、窒化ガリウムの結晶成長で問題となるのが適当な下地基板が存在しないこと。結晶成長は異なる組成の層を極めて薄く交互に積み重ねるものだが、下地基板と成長層の「格子」の定数が合致しないと結晶欠陥が高密度に発生。現在は炭化シリコンなどを下地基板に使っているが、どうしても欠陥が出てしまい、これがレーザー素子の寿命や信頼性を損なわせている。 今回の新手法は、結晶装置内で下地基板に窒化ガリウムのバッファー層を形成するまでは従来技法と同じ。異なるのは結晶成長の途中で不純物をバッファー層の表面に噴射、界面全体の欠陥を停止させている点。工程ではその後、窒化ガリウムを再び成長させるが、基板の全面にわたって欠陥を抑制することに成功。これにより欠陥密度を従来の100分の1に減らすことを実現した。

 これまでの技法は欠陥低減の手段としてバッファー層を形成させた後、装置外での微細加工プロセスが必要だった。それに対し、今回の技法は外部プロセスが不要であることからコスト低減が図れる。また、従来は欠陥が少ない部分だけを選別してデバイスを作製していたが、新法は歩留まりも大幅に向上させている。

三 菱マテリアルは18日、イタリアの造幣・印刷局が同社の純金カードを用いて製造した「聖年ゴールドブック」を、2月21日から国内向けに発売すると発表した。国内での販売予想は1グラム版(販売価格95万円)を100冊、3・5グラム版(同300万円)を50冊。この本はイタリアと日本で販売される。

 2000年はカトリック教徒にとって「大聖年」とされ、イタリアでは昨年から大変な盛り上がりをみせている。この中でイタリア造幣・印刷局は「聖年ゴールドブック」を製作し、1月からイタリア国内で販売を開始した。

 「聖年ゴールドブック」は、1グラム版(10・6×6・センチ)と3・5グラム版(15・8×10・3センチ)の2種類で、それぞれ20枚の純金カードで構成されている。その両面にバチカン美術館所蔵の作品をメーンに「キリスト教聖年の歴史」をモチーフにしたデサインが印刷されている。

 1300年に聖年が制定されて以来、7世紀にわたりカトリック教徒が救いを求めて訪れた聖地、聖門にまつわる品々や聖年を記念するメタルなどのさまざまなデザインを1冊の純金の本にした。

 表紙は、絵画修復技術を用いた22金製浮き彫り装飾付きの牛皮表紙を使用している。純金カードの台紙は「ゴールドブック」の文字の透かし入り手すき純綿紙を使用。本を納めている箱は彫刻透かし細工入りの大理石化粧箱となっている。

 なお、同社の純金カードは88年10月から販売しているが、昨年の売り上げは12万枚、10億円であった。

大 手アルミ二次合金メーカー各社は、ADC12など2月積みアルミ二次合金地金の出荷価格をトン1万5000円引き上げる方針を固め、今週から始まるダイカストメーカーなど需要家との価格交渉に挑む。原料のアルミスクラップ市況が急激に上昇したことに加え、円安による輸入材の減少や自動車生産の堅調など需給のひっ迫感も要因。1月積み交渉での未達分を含め各メーカーとも赤字経営が深刻化しており、「足元の原料アップ分を転嫁することが最低条件」(大手合金メーカー役員)として強気の交渉を行う構えだ。

 原料スクラップは指標の新地金相場の上昇で、年初からトン約1万8000円値上がりした。これに対し、製品である二次合金地金の販売価格は1月積み交渉で約3000円の上昇にとどまったため、1万5000円の積み残しが発生している。すでに一部の需要家とは今月前半の交渉でトン7000―8000円の値上げが実現しており、2月の原料上昇分を含めると、月末までの交渉ではさらに一歩踏み込み、1万5000円の値上げを提示するものとみられる。

 1月積みの価格交渉では、主力のダイカスト用ADC12種(最終需要家渡し、手形ベース)がトン18万―18万5000円で決着。ただ、ここにきて競合する台湾産などの輸入地金が円安の影響で同19万円まで上昇しており、需要家の国内シフトが強まっている。さらに自動車生産が堅調に推移しているなど需給の改善を追い風に一段の値上げを打ち出す方針だ。

日 本アルミニウム協会はこのほど、「トラック部品のアルミ化調査報告」をまとめた。それによるとトラック1台当たりのアルミ使用量は平均107キログラムと前回調査の92年64キログラムから大幅に増加。使用率(荷台がついていないキャブ付きシャーシ重量に対するアルミ使用量の割合)も平均2・8%と92年の1・5%に比べ倍近く伸びた。過積載取締強化に伴い、軽量化ニーズが一段と加速したため。調査対象は小型・中型・大型各4車種の合計12車種。

 車格別のアルミ使用量は、小型トラック48キログラム(92年20キログラム)、中型92キログラム(同54キログラム)、大型180キログラム(同119キログラム)といずれも大幅に増加。アルミ使用率は小型2・6%(同1・0%)、中型3・2%(同1・8%)、大型2・5%(同1・7%)となり、それぞれ高い伸びを示した。

 アルミ部品は、エンジン関係やドライブトレイン関係で多く使用され、ラジエーター、ヒーターコア、インタークーラーなど熱交換器のアルミ化も進展している。また、アルミ製のエアタンク部品とバンパー(リア)が92年以降、大型トラックに採用され始めたが、中型クラスでもアルミ化の採用が一般的になった。

 アルミ部品の製造法はいぜんとしてダイカスト、鋳造が主流。鋳造品は減少しているが、ダイカスト品は伸びており、押出品の用途も広がりつつある。

住 友電工はこのほど、強度と耐摩耗性を大幅に向上させた伸線ダイス用ダイヤモンド焼結体素材を開発することに成功、本格販売を開始した。従来品に比べて強度と耐摩耗性を最大20%向上させており、ダイス製造工程における欠損や亀裂などの発生を抑制。ダイス寿命の延長も可能にしている。

 ダイヤモンド焼結体はダイヤモンド粒子とコバルトなどの結合材を高温・高圧状態で焼き固めて製造する。この焼結体はダイヤモンドの特徴のひとつである高い硬度を維持しながら、サイズや形状の自由度が高いという特徴がある。このため、切削工具や伸線ダイスなどの耐摩工具の素材として幅広く利用されている。

 今回販売するのは「スミダイヤWD700・800・900シリーズ」。ダイヤモンド焼結体組織の均質性を高めることで、焼結体中のダイヤモンド粒子含有率を向上させたほか、粒子相互の結合強化を図っている。