2000.06.5
中 堅電線メーカー上場13社の前3月期決算がこのほど出そろった。それによると、売上高は前年同期に比べ3社増収・10社減収、経常損益は8社増益(うち4社黒字転換)・3社減益・欠損2社となった。電線需要の不振、銅価下落などによる電線市況の低迷で売上高は伸び悩んだ。年配当は6社据え置き・減配2社・1社復配・4社無配の方針。

 売上高が増えたのは、自動車用ワイヤハーネスを主力とする住友電装が小型車・新型RVなどの新車需要の堅調により8%増、沖電線は電子部品の拡販などにより0・5%増、カナレ電気は放送用のデジタル機器向けBNCコネクターや同軸ケーブルの伸びから6・2%増。一方、減収10社のうち3社が2ケタ落ち込んだ。 営業損益は増収、合理化などにより住友電装など6社が増益、このうち東京特殊電線、理研電線、沖電線は黒字に転換。また、減収などが響いて3社減益、4社欠損。

 経常損益では、増益8社のうち東京特殊電線、タツタ電線、理研電線、沖電線の4社が黒字転換。売り上げ減などが響いたオーナンバ、カナレ電気、花島電線の3社は減益、旧京三電線は赤字に転落、第一電工は連続赤字を計上した。

 最終損益は住友電装、東京特殊電線など7社が増益とし、このうち東京特殊電線、タツタ電線、沖電線の3社は黒字転換を図った。一方、前の期に債務免除、支援金などの特別利益で黒字を計上した第一電工は12億円の赤字。また、旧京三電線も減収のほか、棚卸し資産廃却損、早期退職特別金などの特別損失が加わり、最終赤字を余儀なくされた。

 このため、配当政策は住友電装など6社が据え置きとしたほか、沖電線、カナレ電気の両社が減配、東京特殊電線が復配2円50銭を果たした。

日 鉱金属は前週2日、ジャパンエナジーとの共同持ち株会社構想についての検討の中断をジャパンエナジーに申し入れたと発表。ジャパンエナジーは同日、同意したと発表した。

 日鉱金属によると、一部新聞社が共同持ち株会社構想を報道したが、これは「事実を大きく超えたものである」としている。

 本件の前提として、「両社がジャパンエナジーグループの最大事業である石油事業の収益安定がまず先決と認識している」として、石油事業の安定が前提で、その上に立って「21世紀に向けてのグループ経営強化の一環として検討委員会を設けたものである」としている。しかし、「関係先に対する誤解を解消するため、日鉱金属は検討の中断をジャパンエナジーに申し入れた」。

 これを受けて、ジャパンエナジーは検討中断に同意した。

 また、ジャパンエナジーは同日、交渉中断を発表する前の午前中に、この共同持ち株会社構想について、次のように発表した。

 同じグループ内の2大企業として種々の連携を図ってきたが、連結経営時代の究極の姿として共同で純粋持ち株会社設立の検討を進めることになった。

 純粋持ち株会社設立に関して両社で検討している主な事項は、(1)純粋持ち株会社のスキームとコーポレートガバナンスのあり方(2)最大のシナジー効果が期待される電子材料事業における統合効果とワールドワイドな事業展開方策(3)主力事業である石油事業、金属事業、電子材料事業、およびその他事業の4事業分野の再編方策と収益力の強化策。

 両社はこれらの検討を踏まえ、基本方向を合意した後、純粋持ち株会社の設立や事業の再編などを専任チームで検討する。

三 菱アルミニウムの福地淳二社長はこのほど、採算が大幅に悪化しているメモリーディスク(MD)事業について、「頭を悩ませている問題だが、ばったり火を消すことが本当に良いことかどうか分からない。国内から撤退するメーカーが相次いでいることもあり、様子を見守りたい」などと語り、当面、MD事業を継続する考えを示した。

 その理由として、歩留まり率が60%台から80%台へと大きく改善する一方、希望退職を募って人員削減を行うなど、スリム化を進展させたため。さらに、同社は全額出資の基板メーカー、エムエーディスクの資本金を3月末に50億円増資し70億円に引き上げ、財務体質を強化。これに前期15億1000万円の特別損失を引き当て、主にディスク事業の経営基盤強化費として11億5000万円を割り当てた。これら一連の対策で、MD事業の建て直しを果たしたいとしている。

 ただ、前期のディスク売り上げが、60億円から40億円の大幅減収に見舞われ、月産120万枚レベルから100万枚水準へと落ち込み、単価の下落も著しいことから、環境次第で再検討する余地も残した。

 なお、アルミ圧延品の生産能力については、「ほとんどフル生産状態にあるが、大規模投資は無理なので、設備の近代化など、知恵と工夫を出し、少額投資で増産を図る」考え。具体的には月間約50トン、年500―600トン程度の小幅増産を図り、収益改善を目指す。 また、3年間延期された同社の上場についても触れ、「上場という旗は下ろさない。ただし、ディスク事業がどうなるかによって、今後変わってくる」とし、上場はMD事業の動向次第との認識を示している。

住 友金属工業エレクトロニクス技術研究所は半導体デバイスの静電容量を測定する微小容量計「CS8800」を開発、半導体商社の伯東(東京都新宿区)と販売代理店契約を締結した。同製品は北斗電子工業(兵庫県西宮市)と共同開発したもので、これまで難しかった微小容量の計測が正確にできる特徴がある。生産は北斗電子が担当する。

 計測器本体のサイズはタテ235ミリ×ヨコ295ミリ×高さ92ミリ。顕微鏡を使って同軸ケーブルの先端にある金属針をウエハー上のキャパシタ(電気容量部)に接触、静電容量を測定する仕組みになっている。

 同製品の最大の特徴は同軸ケーブル自体についている浮遊容量を検出しない点。従来は浮遊容量が存在していたことから正確な静電容量を計れなかったが、今回の製品では容量/電圧変換技術を採用することにより、この問題を解決。また、フェムト(千兆分の1)ファラッド級の微小容量も測定できるという高い分解能も持っている。

 同社では主に半導体デバイスの開発分野向けに同製品を売り込むほか、チップコンデンサーのキャパシタ測定にも役立てたい考えだ。また、MOS(金属酸化物半導体)トランジスタのゲート酸化膜の容量測定などにも応用可能。販売価格は1台300万円の予定。販売目標は初年度30台、3年後には150台を見込んでいる。

日 本チタン協会はこのほど、99年度(99年4―2000年3月)のチタンの生産および出荷実績をまとめた。それによると、スポンジチタンの出荷は前年度比12・3%減の1万9250トン、生産は18・2%減の1万8187トンと後退。チタン展伸材の出荷も9・7%減の1万1131トンと減った。民間航空機や化学プラントなど主要分野で需要が低調だったため、スポンジおよび展伸材ともに2年連続のマイナス成長となった。

 輸出はスポンジチタンが6・7%増の7545トンと増えたのに対し、展伸材が12・4%減の6694トンだった。スポンジの輸出が増えたのは昨年度上期に東邦チタニウムが海外企業の生産を肩代わりしたことによるもの。展伸材輸出の減少についてはプロジェクト案件の減少などが要因になっている。

 輸入についてはスポンジチタン(くずおよび粉を含む)が22・2%減の4771トン、展伸材は63・8%減の745トンと大きく落ち込んだ。スポンジは国産品の再評価などからカザフスタンなどからの輸入量が減少。展伸材も内需の落ち込みから輸入が減った。

日 本マグネシウム協会は6月9日、東京・虎ノ門の虎ノ門パストラルで第8回マグネシウム技術研究発表会を開催する。マグネ合金の性能特性、家電や自動車分野における開発例などを紹介する。

 主な発表内容は次の通り(敬称略)。

 ▽マグネシウム合金の摩擦攪拌処理法における塑性流動と結晶粒微細化(長岡技科大・小島陽)▽半溶融成形加工したMg―Zn―Al―Ca系合金の時効特性および耐熱性(長岡技科大・荒木和美)▽Mg5%―Al―Ca合金の鋳造性およびクリープ特性に及ぼすSr添加の影響(三菱アルミニウム・中浦裕典)▽Mg―Al―Ca合金射出成形材の高温特性に及ぼす添加元素の影響(附田之欣・日本製鋼所)▽プレスフォージングによるマグネシウム製MDの開発(東京精鍛工所)▽マグネシウム製オイルパンの開発(本田技術研究所)――など。

 参加費は会員および学生が無料、非会員は4000円(テキスト代は別途1000円)。問い合わせ先は同協会(電話03―3538―0230)。

関 東地区の大手アルミ二次合金メーカー各社は2日、6月前半受入分のアルミスクラップ購入価格を「据え置く」方針を固め、関係納入筋に通知した。5月の入荷は計画通りで、足元では相場の先安予想で入荷が増えていることによる。

 この結果、当面の二次合金メーカー購入価格(置き場、現金)は新切れ・印刷板で129―134円、63Sサッシで127―132円、一品合金で108―113円、ベースメタルで125―130円、機械鋳物で98―103円どころが一応のメドと推測される。

 ただし、一部メーカーではすそ物くずとビス付きサッシくずを下方修正する。新塊相場が弱含みであることに加えて、ロシア塊の入荷減少によりロシア塊と一緒に溶解するくずの使用量が減少していることによる。