2000.07.26
6 月のリン青銅板・条生産は5600トン台に達し、これで3月の5571トンを上回って月次で過去最高記録を3カ月ぶりに更新した模様。携帯電話、パソコン、ゲーム機向けなど輸出を含めたおう盛なコネクター需要に増産体制を強化したもので、大手板・条メーカーの中には夏場の定修を控え、6月に作りだめしたところもあったようだ。半導体用リードフレーム材向け銅条の6月生産は過去最高の2万2912トン(3月)を下回ったものとみられる。

 リン青銅板・条は99年3月から16カ月間、前年同月を上回っている。増加比率では30―40%も急伸する場面が随所で見られた。ただ、6月の増加率は15%程度にとどまりそう。稼働率が95%前後まで上昇している関係で、生産余力がなくなっているため。

 大手板・条メーカーによると、携帯電話やパソコンなどIT(情報技術)関連ユーザーからさらに極薄化を求められているため、中間の圧延工程回数が従来より20―30%ほど余計にかかっている、という。こうした工程数のアップと同時に増産を要求されているため年内から年明けにかけてフル操業体制を継続・強化していかざるを得ないようだ。

三 井金属は2001年3月期連結決算で売上高3910億円(前期3947億円)、経常利益300億円(同278億円)を予想しているが、セグメント別売上高では中間素材が1564億円(同1463億円)、鉱山基礎素材が1238億円(同1459億円)と売上高順位が逆転する見通しとなっている。単独決算でも同じで、来年度以降もこの傾向が続くと予想される。

 同社の中間素材部門は好調である。前期後半から回復または需要拡大している銅箔、TAB、薄膜材料などの半導体、液晶関連材料が伸び、電池材料、金属粉を含めた電子材料の需要は好調で、期を通じて予定通りに推移する方向にある。その他の中間素材も堅調である。

 一方、鉱山基礎素材部門は、金属製錬が買鉱条件が好転し金属価格の回復で業績が好転するとしているが、売上高は減少する見通しとなっている。

 このようなことから、同社のセグメント別売上高は、同社始まって以来初めて、中間素材が鉱山基礎素材を抜くこととなった。

 営業利益でみると既に中間素材が鉱山基礎素材を抜いており、90年代に入って鉱山基礎素材を大きく離して、その後97年に接近したものの、再び差が拡大する方向にある。連結の営業利益は本年度で中間素材238億円、鉱山基礎素材66億円と大幅に開いている。

 一方、本年度の加工組立部門の営業利益は56億円で、これと比べてみても鉱山基礎素材の営業利益は10億円の差でしかない。

 同社の体質は、鉱山基礎素材が基礎となっているものの中間素材が儲け頭で、来年度以降さらに中間素材のウエートが高まるものと予想されている。

古 河電工は25日、独自の波長多重励起方式を用いてWDM(波長多重伝送)システム用の広帯域ラマンアンプの開発に世界で初めて成功、販売を開始したと発表した。

 既存のWDMシステムはエルビウム添加ファイバーアンプ(EDFA)により伝送信号を増幅しているが、同アンプは光信号を励起する部分が集中しているため雑音の累積につながる伝送路光ファイバーの損失や、信号の歪みや雑音の原因となる非線形性を受ける。ラマンアンプは通常の伝送路ファイバーを利得媒体とする分布型光アンプであるため非線形性を回避しやすく、従来より大幅に広帯域・長距離伝送を可能にする。

 ラマンアンプを実用化した波長多重励起方式は、約6―35ナノメートル間隔で異なる波長を持つ複数の励起レーザーを効率的に多重化し、超高出力広帯域励起光源を実現する技術。同方式により、十分な利得を実現し、また広帯域で利得偏差の小さいラマンアンプができる。励起光源は70%の世界トップシェアの1480ナノメートル励起レーザー。

 同アンプは、EDFAと併用することで最適システムを構築できるため、EDFAのみのWDMシステムより伝送容量を数倍から10倍以上に高める。標準品はファイバーに標準シングルモードファイバー、分散シフトファイバー、分散補償ファイバーのいずれかを選択できる。

 帯域は1529―1565ナノメートルのCバンド、1575―1605ナノメートルのLバンド、1529―1605ナノメートルのC―Lバンドのいずれをも選べる。利得も6デシベルまたは12デシベルを選択、さらに利得偏差も標準の0・5デシベルと高平坦の0・3デシベルの2種類を選択可能。さらにカスタマイズ品は、帯域1520―1620ナノメートル、利得12デシベルまでを任意に設定可能で、利得偏差も0・1デシベルまで低減できる。

 同社によれば、WDM用光アンプの世界市場規模は3年後に推定3000億―5000億円、このうち数量ベースで全体の30―50%にラマンアンプが使用され、同社は同アンプでシェア50%を目指す方針。

大 平洋金属は、韓国および台湾向けフェロニッケル輸出を月2000トンと見込んでいる。韓国・台湾ではステンレス生産が減産の傾向にあるが、太平洋金属は両国へのフェロニッケル輸出を当初計画通りの水準でで出荷する方針。

 中国のアンチダンピング提訴の影響で、韓国ステンレスの対中国輸出がストップし、韓国のステンレス冷間圧延生産は20―30%の幅で減産になったと伝えられている。

 一方、台湾では東南アジア向けのステンレス輸出が減少している。これは現地のステンレス在庫が積み上がってしまっているためであり、台湾のステンレス生産も減少しているとみられている。

 大平洋金属によれば、フェロニッケルのメーン輸出先である韓国、台湾ではともにステンレスのホットコイルの生産にほとんど影響が見受けられないようで、同社でも両国へのフェロニッケル輸出は契約通りに出荷されているという。

 また、同社は現地のステンレスメーカーと年契約しているが、今のところ減量の話は出てないという。このため、輸出は月2000トンをやや上回るペースにあり、秋以降も同水準が維持されるとみている。

A DC12など7月積みアルミ二次合金地金の価格交渉が大詰めを迎えている。大紀アルミニウム工業所やサミットアルミなど大手アルミ二次合金メーカー各社は足元の原料スクラップ上昇を背景にトン5000円以上の値上げ浸透を目指し、精力的な交渉を進めている。ダイカストメーカーなど需要家側もある程度の値上げは受け入れざるを得ない状況で、月末まで両者の綱引きが本格化しそうだ。

 原料のアルミスクラップ市況は今月に入りLME高と円安でジリ高で推移。とくにタイト感の強い新切れなど上物系スクラップはこの1カ月で約6000円上伸した。スソ物系でも3000円程度値上がっており、製品販価への転嫁が急務となっている。

 これに対し、需要家各社も市況上昇を受け入れる方向で固まっている。前哨戦となる今月前半決めの交渉は約3000円の値上げで決着しており、さらに原料市況がアップした後半決めでは5000円の値上げが浸透する公算が大きい。