2000.08.09
ア ルミ新地金の対日プレミアム(CIF・JAPAN)が上昇基調に転じている。足元のスポット市場のプレミアムはトン72―73ドルとここ2カ月で約5ドル上伸した。堅調な欧米プレミアムに引きずられる形で、アジア市場で地金の余剰感が解消されたためだ。今月末に行われる第4四半期(10―12月)積みの長契プレミアム交渉に影響を与えることはほぼ間違いない。ただ、国内需要は押出向けを中心にいぜん低調で、需給が好転する兆しがないのも確か。

 スポット市場のプレミアムは、第3四半期(7―9月)積みの長契交渉が終了した6月上旬から反転し始めた。好況の続く欧米市場のプレミアム高を反映し、豪州、中東、南アフリカなどのプロデューサーが日本向けの地金を欧米にシフトしたことが要因。さらに、韓国、台湾などで在庫調整が完了したことも加わり、アジア市場の需給がややひっ迫化した。台湾向けのプレミアムは一時80ドルを超す高値につけた。

 この影響で67―68ドルまで下がっていた日本市場のスポットプレミアムも上昇に転じ、現在、72―73ドルと今春の高値水準まで回復した。 ただ、内需はいぜん盛り上がりを欠き、地金需給がタイト化するまでに至っていない。猛暑の影響でアルミ缶やエアコンなど板材需要に一定の回復は見られるものの、建設需要の落ち込みが響きサッシなど押出材の低迷が目立つためだ。また、港湾在庫もやや減少傾向にあるものの、「極端にモノが足りないわけではない」(大手商社)のが実態。

 しかし、スポット市場のプレミアムの上伸は、8月末に行われる10―12月積みの長契交渉で強材料になる可能性が高い。豪州などプロデューサー側は75ドル以上を打診してくるものと予想されるが、日本商社は国内需要の低迷を理由に最終的に72―73ドルでの決着を図りたい考えだ。

公 正取引委員会は8日、日鉱金属と三井金属の銅関連事業の提携について、両社に対して「独占禁止法の規定に違反する恐れはない」旨、回答したと発表した。これによって「共同販売会社」の10月1日設立が実現の運びとなり、両社の提携が一挙に進むこととなった。

 両社は、銅製錬関連事業において、原料調達の共同化、共同受委託の拡大を行うとともに、販売会社である共同出資会社(日鉱金属65%、三井金属35%)を本年10月に設立することとしている。

 委員会の考え方は、(1)銅の製造販売で一定の取引分野が成立すると判断した(2)合算シェアが製造分野で約40%で業界1位、販売分野で約30%で1位となる。ただし以下の事情により競争を実質的に制限することにはならないと判断した。

 (ア)銅は内外メーカーによる品質格差がなく、価格差もない。輸入品が20%を占めて、輸入品が競争圧力として働いている(イ)価格はLMEに連動し、大手銅製錬メーカーといえども市場価格を左右することは困難である(ウ)国内でも20%を超える大手の競争業者を含めて10%を超える有力競争業者が複数存在する。これらの社は販売でも10%以上のシェアを持つ(エ)大口ユーザーである電線メーカーなどは複数購買を行っており、自ら海外の産銅メジャーなどから銅を輸入している。

通 産省がこのほどまとめた2000年上期(1―6月)アルミ建材生産・出荷統計によると、生産は前年同期比0・5%増の24万3283トン、出荷が同1・1%増の24万8851トンとなった。ビル用アルミサッシはいぜん前年実績を下回るものの、主力の住宅用サッシが持ち直していることを受け、全体的に回復傾向が出ている。

 品種別にみると、木造住宅用サッシは、生産9万8047トン(同0・9%増)、出荷10万2768トン(同2・2%増)。新設住宅着工戸数がほぼ横ばい状態にあるため、大幅な伸びには至らないが、若干好転した。

 ビル用サッシは、生産7万2130トン(同0・4%減)、出荷7万2343トン(同2・1%減)で、引き続き前年比マイナス状態。ただし、マイナス幅は縮小し、改善傾向が見られる。

 アルミドアは、生産2万260トン(同0・9%減)、出荷2万1152トン(同1・1%増)で、ほぼ前年並みの数量を維持。

 アルミエクステリアは、生産5万2846トン(同1・6%増)、出荷5万2588トン(同3・7%増)となり、ともに堅調に推移している。

日 本銅センターは8日、6月下旬から7月初めまでの約2週間、欧米に派遣した水道用銅管海外調査団(団長=田中和雄・古河電工金属カンパニー企画管理部企画調査担当部長)の調査結果を報告した。給水・給湯配管市場の銅管シェアが60―90%(日本のシェアは10―15%)という高い比率を維持している欧米の実態について、歴史、住宅、コスト、普及活動などの観点から調査したもので、その概要は次の通り。

 【普及理由】  欧米で給水・給湯配管用銅管が広く普及している理由は次の3点に要約される。

 ▽歴史的背景=給水・給湯配管は鉛管からスタートしたが、50年以上も前から鉛は人体に影響を及ぼすため銅管にスムーズに切り替わった。当時、樹脂管はなかった。

 ▽住宅に対する考え方=イギリスなどの住宅ライフは100年以上と長く、それに従って銅管の長期使用実績が評価されている。転売時の高付加価値という観点もある。

 ▽トータルコストの見方=材料、施工などのトータルコストについて西欧は銅管が樹脂管より安いと評価しているが、米国では逆に銅管の方が高いとみている。

 【推進機関】  銅管の市場を拡大したいIWCC(国際銅加工業者協議会、継手業界を含む)、CDA(銅開発協会)は銅地金の使用量を増やしたいICA(国際銅協会)と一体となって、普及、キャンペーン・防衛の組織を作り、三位一体となって活動を繰り広げている。これらの活動にメーカーもバックアップ。環境問題、医学的研究もICAが強力に推進している。

 【推進態勢】  銅管の保証体制は欧州25年、米国50年の長期に及び、また、ユーザーに対するデータサービスなどが整備されている。銅管、継手業界がCDAをバックアップする協力態勢を作り、業界挙げて活動に邁進している。

 【日本の活動】  わが国でも銅・銅管のイメージアップおよび信頼性の向上を図るPR活動が必要で、その資金的な裏付けとしてICAに要求していきたい。また、ホームページの開設などを含め効果的なPR活動を推進してく方針。

8 月第2週の海外貴金属相場は、金がドルの堅調に圧迫されて下値を探る展開になりそうだ。ただ、270ドルを割る場面では実需筋の買いが予想されるため、下落余地は少ないとの見方も根強い。銀は手掛かり材料を欠いているため、490―500セントのレンジでモミ合いを続けそうだ。白金はロシアの対日輸出交渉をにらんで波乱含みか。

 前週は、NYC金がドル相場の堅調を背景に期近セツルメントで270ドル台前半、NYC銀も490セント台前半にそれぞれ軟化。NYMEX白金は供給タイト感から570ドル台に戻した。

 金はドル相場の対ユーロ上昇に圧迫され、下値抵抗線とみられた275ドルを割り込んだため、売りが膨らんだ。当面は「5月の安値269・2ドルが堅い支持線になる」との見方が多く、新規の弱材料が出なければ、下値は限られそうだ。

 今週も金相場はドル相場の動向が注目材料となる。前月28日に今年第2四半期の米国内総生産(GDP)成長率速報値が前期比5・2%と事前予想を上回り、今月22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げに対する見方が強まったが、その後、今月1日に発表された7月の全米購買部協会(NAPM)景気指数が51・8と事前予想を下回ったため、金利据え置きの見方が再び優勢となっている。

 今週11日発表の米小売売上高などが落ち着いた内容であれば、インフレ懸念の後退と金利据え置きの見方が強まり、金相場の上値を圧迫し続ける可能性がある。

 一方、スイス国立銀行(SNB)によると、前月31日時点の金準備・貸出残高は同20日時点から7440万スイスフラン減少したが、単純計算では4・9トンの売却となる。これは、一営業日当たり1トンの売却ペースをやや下回り、夏季の不需要期が反映されたものだが、今月後半から来月にかけて夏休み明けの実需が出れば、売却量は増加すると市場筋はみている。

三 宝伸銅工業はこのほど、8月の「エコブラス」販売価格を7月価格に比べてキロ当たり20円引き上げると発表した。指標となる産銅建値が7月スタート時点のトン22万円から、8月は2万円アップの24万円でスタートしていることに連動した。

 8月のエコブラス販価は次の通り(単位=キロ当たり円、カッコ内は前月比)。

 ▽ベースメタル価格=240(+20)
 ▽大口ユーザー向け現金販売価格=390(+20)
 ▽大口鋳物産業向け角丁価格=320(+20)
 ▽スクラップ購入価格(同社工場持ち込み渡し価格)=210(+20)