2001.02.14
三 菱商事まとめによる01年の世界の銅地金需給見通しは当面、米国中心におう盛な銅需要が継続するものの、景気の減速懸念や夏場の閑散期に伴って夏場以降減速するとみている。

 IWCCによると、世界の銅需要全体で1532万1000トンを見込む。これに対し、供給量は1520万8000トンと約11万トンの供給不足を予想している。これは日鉱金属グループの増産(日鉱金属45万トン、LGニッコー46万トン)や豪州ポートケンブラ製錬所(年産能力12万トン)の本格稼働のほか一部の拡張計画が軌道に乗る以外に目立った大型の新規案件がないため。

 銅需給を主要国別でみると需要は米国302万5000トン、中国185万トン、日本133万4000トン、ドイツ133万トン、韓国86万5000トン、フランス58万5000トン、イタリア66万5000トン、台湾58万トン、南米56万2000トン、ベルギーー35万3000トン、イギリス、ポーランド各31万5000トンになる。

 まず米国ではおう盛な設備投資に支えられて国内需要も高水準にあるが、昨年見られた大手産銅・ロッドメーカーの炉修等が重なった需給ひっ迫は沈静化している。

 アジアでは日本の積極的な輸出ドライブや年初のLME倉庫現引きに見られるように中国のおう盛な需要増加が続いている。しかしこの拡大の一因は台湾電線メーカーによる華南地域への進出にあり、台湾では、60万トンの需要をピークに頭打ちの公算が大きい。

 欧州では、景気は緩やかな拡大をたどっているが、銅需要では、成熟市場ということもあって微増が見込まれる。

 一方、供給サイドからみると南米の341万3000トンをトップに米国180万トン、日本146万2000トン、中国125万トン、ドイツ70万トン、ポーランド48万トン、韓国46万2000トン、アフリカ43万9000トン等となる。

触 媒として広く使われているプラチナ、パラジウムなど白金族の貴金属市場価格が昨年来高騰するなか、触媒としての金の用途に注目が集まっている。金の国際的広報機関、ワールド・ゴールド・カウンシル(略称=WGC、本社=ロンドン、代表=福田晴子氏)は、4月2―5日の4日間にわたり、南アフリカ共和国・ケープタウンで、触媒としての金に関する国際会議を開催する。

 この会議はイギリス、イタリア、ドイツ、ロシア、オランダ、ハンガリーなどから触媒研究の専門家が一堂に会して行われる。日本からは工学博士で環境浄化触媒としての金に関する研究の世界的な権威である春田正毅氏(経済産業省産業技術研究所・大阪工業技術研究所エネルギー・環境材料部長、大阪大学大学院併任教授)が講演する。

 春田博士の研究によると、金を空気清浄器、エアコンなどに触媒として使用することにより、「シックハウス症候群」(エアコンの使用などで閉め切った室内で建材や家具に含まれる微量の化学物質が原因となって目の痛み、頭痛、吐き気、アトピー性皮膚炎、情緒不安定などの症状が出ること)を解消できる可能性がある。

 南アフリカの産官共同出資による冶金学研究機関、ミンテックのマイク・コーティー博士も、金には常温における触媒としての働きがあることから、オフィスや病院などの空気清浄に利用できる可能性が高いことを指摘している。

 また、自動車排ガス浄化触媒としてパジウムやプラチナなどの白金族が使われているが、白金族の価格高騰により、この分野に金が使えないかとの研究も現在進められている。世界で50憶ドルの需要があり、今後さらに市場の拡大が見込まれる自動車用触媒に関し、ケープタウン大学のジヤック・フレッチャー教授は、金はプラチナなどと比べて融点が低いためにガソリンエンジンへの応用は難しいが、温度の低いディーゼルエンジンでは可能性があると述べている。金が環境問題に貢献するとの期待は高い。

 WGCは金の需要促進を目的に1987年設立。世界の主要金鉱山40社で組織する非営利団体。日本は住友金属鉱山、三菱マテリアルの2社が会員。主要17カ国で調査研究、規制撤廃、広報など幅広い活動を展開している。

古 河電工はこのほど、ハロゲンフリータイプの盤内用耐熱性架橋ポリエチレン絶縁電線「EM―LMFC」を開発、製品化した。製品は環境保全に対応するエコマテリアル(EM)電線。

 同社はEM電線シリーズとして「エコエース」を製品化。同製品はPVC(ポリ塩化ビニル)に替えてポリエチレンや耐熱性ポリエチレンを使用、すでに電力、制御、通信用など幅広い品種を製品化し、最近は公共施設を中心に需要が急速に拡大している。

 一方、建屋内の一般配線用電線に使用するEM化の要求は配電盤などの盤内配線用電線にも広がっている。新製品は従来の耐熱性架橋ポリエチレン絶縁電線「LMFC」が有していた耐熱性や可とう性などの優れた特性を損なうことなく、ハロゲンフリー化を実現。 導体は細い素線を数多く集合させ、柔軟性に優れた可とう軟銅より線とし、絶縁体はハロゲンフリータイプの耐熱性架橋ポリエチレン(ハロゲンフリータイプの金属水和物系難燃剤を使用)とした。 主な特徴は、(1)燃焼時に有害なハロゲン系ガスやダイオキシンを発生しない(2)鉛などの重金属を含まない(3)煙の発生量が小さく抑えられる(4)連続許容温度90度Cと耐熱性に優れ、許容電流が大きい。

新 日東金属(本社=東京都)の佐藤弘社長は13日、「01年3月期は収益が黒字に浮上する見通しで、これをこれからの黒字定着化への第一歩としたい」と、最近の経営状況と今後の見通しなどを明らかにした。

 同社は関東地区の有力黄銅棒メーカーだが、黄銅棒業界の不況の長期化により厳しい収益状況が続き、3年前にリストラを実施するなど企業基盤の強化に取り組んできた。

 佐藤社長は就任した昨年、「01年度は中間期は水面ギリギリで多少の黒字を計上できる程度だが、通期ベースで黒字化を目指している」との経営方針を明らかにしていた。

 リストラによる人員減少の中で99―00年の黄銅棒需要が回復・増加基調で推移したことから、「上・下期ともフル操業の状態が続いている」(佐藤社長)。

 ただ、1―3月期は受注残の消化もあって高水準の操業を維持する見通しだが、需要は調整局面に入り4月以降の推移は不透明。また、これまでのおう盛な需要水準の中でも製品価格面は目立った改善が行われていないなどの不安定要素もある。

 厳しい企業再構築を経て、今年度の黒字転換を今後の収益基盤の安定化に向けた第一弾と位置づけて一層の競争力強化に取り組む。