2001.04.06
三 井金属は5日、環境基本方針および行動計画を発表した。それによると環境負荷低減のため、00年度を基準として10年度までに炭酸ガスの排出削減を製錬・素材業(製錬所・パーライト・メサライト)で5%以上、その他製造業で10%以上、廃棄物の減量化を50%以上としている。

 これは92年に策定した「環境保全行動計画」を全面的に改定したもので、最近の環境変化に対応し、具体的に分かりやすくし、地球温暖化防止、廃棄物の減量化、環境汚染物質の排出量削減について時代の趨勢にあった数値目標を設定した。

 これにより同社は、地球環境の保全を経営上の最重要課題の一つとして位置付け、事業活動のあらゆる面で環境保全に配慮して行動する――という理念のもと、ISO14001の認証もしくはこれに準拠した環境管理体制の整備を目指すとともに「環境報告書」を発行していく。

 05年までの中期目標では、炭酸ガス排出は、製錬業、素材産業3%以上。排気物の減量化は30%以上。また、環境汚染物質の排出量削減では、PRTR法に基づいて届出対象物質の排出量などの削減目標を設定し、削減に努めるとしている。

日 立電線は5日、摩擦攪拌接合技術を適用した銅バッキングプレートの量産に世界で初めて成功したと発表した。従来製品よりも接合による変形が少なく強度も優れた特性を生かし、液晶ディスプレー、半導体デバイス、CD・DVDなどの記憶媒体製造用に、01年度で年間約6億円の売上高を目指す。

 これまで、摩擦攪拌接合はアルミ合金を対象に鉄道車両や船舶の機体などに実用化され、銅合金については研究段階にとどまっていたが、日立電線は日立製作所との共同研究で工具や接合条件などを検討することで銅の摩擦攪拌接合の実用化に成功するとともに、これを応用して同接合による銅バッキングプレートの量産を開始した。

 バッキングプレートは内部に冷却水路が設けられた放熱板で、液晶や半導体などの製造用スパッタリング装置で使用され、冷却とスパッタ電極の役割を担う。これを製造する際に本体と蓋の接合に使用されている電子ビーム溶接では接合による変形が大きいことや、接合装置が高価なこと、さらに大型液晶ディスプレーの出現などにより、新しい接合方法の実用化が急務となっていた。

 摩擦攪拌接合は回転する工具を接合する部分に挿入し、接合部に沿って工具を移動させることで接合する。電子ビーム、アーク、レーザーの各溶接の接合方法と全く異なり、材料を溶かさない方法であるため、接合後の材料の変更や反りを極めて小さくすることができる画期的な接合方法。

 接合後の部材の寸法精度の向上、高機械的強度などが特長で、同接合の適用について両社で共同で特許出願中。販売は日立電線が、製造は同社の連結子会社である日立伸材が行う。

三 菱電線工業は5日、新しい素子構造の高出力紫外LED(発光ダイオード)をスタンレー電気(東京都目黒区)と共同で開発したと発表した。

 開発品は三菱電線が加工したサファイア基板の上に有機金属気相成長法によって、発光層などの薄膜結晶構造をエピタキシャル成長させ、スタンレー電気のパッケージ技術によりLED素子に仕上げたもの。三菱電線は結晶欠陥などの発光層結晶品質を改善するサファイア基板の加工技術を開発して応用した。 同素子に20mAの電流を注入した結果、発光波長382ナノメートル、発光出力15・6mW、外部量子効率24%の高出力紫外発光を確認。市販の高出力青色LEDの外部量子効率は20%程度であり、紫外LEDとしては最高レベルの高出力を実現した。

 両社は経済産業省が支援し、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から金属系材料研究開発センター(JRCM)が受託した「21世紀のあかり計画(高効率電光変換化合物半導体開発)」に参画しており、今度の紫外LEDは同プロジェクトの一環として開発したもので、医療・殺菌用などの新規用途も目指す。また2005年度までに外部量子効率を40%に引き上げる予定。