2001.05.24
電 線大手6社の前3月期決算が23日、出そろった。売上高、経常利益は全社軒並み増収・増益となった。IT関連需要の増加による光製品、電子材料などの拡販や、リストラ、合理化などが寄与した。売り上げ上位4社の経常利益は過去最高。期中の銅電線需要は約94万トンと前年比4・4%増加したものの、販価は低迷し、事業再構築が進んだ。最終損益は4社増益だが、2社は欠損。年間配当は3社が1―4円増配、3社は横ばい。

 各社の概要は次の通り。

 【住友電工】売上高は16%増で過去最高。電線は3508億円で8%増加、構成比42%と3ポイント減。構成比14%のオプト・エレクトロニクス製品は40%増、同13%のネットワーク・システム製品は72%増。輸出は1392億円で32%増。経常利益74%増、純利益65%増はともに過去最高。

 【古河電工】売上高は10%増。光製品は1310億円で39%増。エレクトロニクス関連品は737億円で17%増。軽金属品は1125億円で2%増。輸出は991億円で70%増。利益は営業、経常、税引後いずれも過去最高。米JDSU社株式売却益2000億円計上なども増益要因。

 【日立電線】売上高は12%増。電線は1286億円で9%増加、構成比39%と1ポイント減。構成比32%の情報・エレクトロニクス事業は1069億円で29%増。同14%の伸銅品事業は477億円で14%増。輸出は867億円で28%増。経常利益は48%増で過去最高。純利益は73%増。

 【フジクラ】売上高は12%増。情報通信部門の売り上げは連結ベースで1205億円と18%増、電子材料は743億円と12%増、エネルギー関連は1211億円2%増。営業利益は7・64倍、経常利益は7・04倍でともに過去最高。

 【三菱電線】売上高は11%増。電線・ケーブル事業の売り上げは連結ベースで707億円と3%増、自動車・機器用の部品事業は509億円で7%増。営業損益は電線類の収益悪化が響いて2期連続の赤字。経常利益は53%増だが、最終損益は特別損失で退職給付会計基準変更時差異188億円を特別損失で計上して赤字に転落。

 【昭和電線】売上高は10%増。構成比57%のエネルギー事業は572億円で11%増。同38%のコミュニケーション・デバイス事業は380億円で5%増。拡販、リストラで営業利益は15%増。経常利益は7%増。特別損失で退職給付会計基準変更時差異110億円を計上し、最終損益は再び赤字。

三 菱マテリアルは23日、戦略本社「小さな本社」を構築し、戦略機能強化と業務改革を推進すると発表した。具体的には、現行の本社組織を経営戦略を担う「戦略本社」、実務サービスを行う「総合サービス部門」に分離し、再編成を行う。同再編は、明日25日開催の取締役会で承認され、6月28日付で実施される。

 基本的方針として、「戦略本社」は、経営戦略を担当する経営スタッフと、主に専門機能を担当するコーポレートスタッフを置き、それぞれ機能強化させる。

 「総合サービス部門」は、各分野の実務・サービス業務を集約した社内センターと位置付ける。組織的にはこれまでの情報、物流資材、環境、生産技術などの実務・サービス分野をセンター化し、従来独立していた総務、人事、経理、財務といった部門をまとめ、業務管理センターを設置する。

 また、社外委託可能なものや技術専門知識を要する業務については、新設のアウトソーシング子会社に移管していく。

 なお、現在300人いる本社人員は、戦略本社に80人、総合サービス部門200人、アウトソーシング子会社に20人、それぞれ配置される予定。

古 河電工は01年3月期で伸銅品、軽金属類などのマテリアル事業の売上高が3040億9500万円で前年度比30%増、営業利益は2倍強の大幅な増加となった。

 伸銅品は電子材向けの銅条などのほか、エアコン関連需要の好調な推移により銅管も比較的堅調さを保った。電解銅箔も増加した。

 軽金属品は輸出は減少したものの、飲料缶用板材、箔地や自動車向け材料が堅調に推移したことに加え、機械部品用板材が大幅に増加した。

 売上高銅量は電線・ケーブルが21万156トンで微減、伸銅品が9万8994トンで微増となり、合計で30万9150トンで1・2%減。 売上高アルミ量は電線・ケーブルが6153トンで11%減、軽金属品が27万4280トンで微増で、合計では28万433トンでほぼ横ばい。

日 鉱金属のLGニッコーの01年(1―12月)電気銅生産計画は47万トン(前年46万8000トン)となる。同社の能力は46万トンとされているが、02年9月完成で5万トン増強し51万トンにする計画を進めている。

 LGニッコーは、順調に操業を行っており、前年で黒字となり、日鉱金属のLGニッコーの持ち分利益は1億円であった。利益が少なかったのは為替差損が大幅に出たことによる。

 日鉱金属は、LGニッコーへの経営参加を99年にして以来、03年8月まで毎年50億円の営業権の償却を進めている。