2001.05.25
西 川章・鉱業協会会長(三菱マテリアル社長)は24日、定例記者会見を行い、鉱業政策の強化確立で「海外投資等損失準備金制度の延長、非鉄製錬の副産物の非鉄スラグなどの用途拡大のための支援、リサイクル事業環境の整備――などを求める」とし、市況については「銅は上昇が見込めず、亜鉛は横ばい、鉛は鉱石不足のため上昇を期待する」などと述べた。発言内容は次の通り。

 4月に発足した小泉新政権の打ち出す経済政策が日本経済の再生につながるものとなるよう期待して見守りたい。このたび「鉱業政策の強化確立に関する要望書」を取りまとめ、関係省庁、関係国会議員などに働きかけていく予定だが、要望項目については、基本的に従来の内容と大きな変更はない。

 ただし、当協会を取り巻く環境の変化に対応して、要望項目の優先順位を若干入れ替えた。(1)海外資源ヘの依存度がますます大きくなりつつある現状に鑑み、「海外投資等損失準備金制度」の延長をはじめ、海外資源開発への一層の助成を求める(2)非鉄製錬の副産物たる非鉄スラグなどの用途拡大のための支援を強く求める(3)循環型社会構築へ向けて業界としても積極的に貢献すべくリサイクル事業環境の整備などを求める――などに重点を置いて取り組んでいきたい。

 また、これら活動を推進していく上で、当協会あるいは業界にとって有益かつ重要な関係諸団体について、引き続きその存在意義を関係先へ訴えていきたい。

 金属市況は、銅は、今後も景気先行きが不透明なことから、大幅な価格上昇は期待できない。亜鉛は、供給過剰が拡大する見通しであることから、しばらくは940ドルから1000ドルで推移する。鉛は、鉱石事情などから、今後生産が減少し、供給不足が見込まれることから、相場の回復に期待したい。

 また、IT産業の回復については、米国では、強気の見方で年内、弱気の見方では来年と分かれている。銅の今年の輸出は30万トン程度になる――などの見通しを明らかにした。

日 本電線工業会が24日発表した4月の電線受注・出荷速報によると、銅電線の受注は前年同月比7・4%減の7万800トンと3カ月連続で減少、出荷は同5・8%減の7万2600トンと2カ月連続で減少した。

 3月の受注実績は前年同月に比べ、内需6・1%減、輸出17・1%減、計6・9%減の7万5259トン。通信および電力向けは2ケタ減少。4月速報は全部門が減少し、通信と電力向けは2ケタ減となった。

 一方、3月の出荷実績は内需4・9%減、輸出24・5%減、計6・0%減の7万7291トン。通信および電力向けは2ケタ減。4月速報は通信・電力、電気機械の3部門が2ケタ落ち込み、建設・電販向けは18カ月連続の3・0%増加。

日 立電線は01年3月期で伸銅品事業の売上高(連結ベース)が586億6600万円で前年度比15%増、営業利益が40億1000万円で同2・8倍強の大幅な増収増益となった。今年度も前年度比8%程度の増加(単独ベース)を計画している。

 前年度の伸銅品事業の品種別売上高(単独・477億円で前年度比14%増)は、銅条が半導体向けの需要がおう盛だったほか、光海底ケーブル向けも好調に推移した結果、209億円で31%増。

 銅管は、エアコン向けは昨年夏の猛暑により需要が拡大したものの、ユーザーの海外シフトもあり、175億円で1%の微増にとどまった。電気用伸銅品はIT関連産業向けの増加を支えに65億円で27%増。

 伸銅品事業の収益基盤が大幅に強化されたのは、電子材向け需要が活況を呈した中で、製造拠点である土浦工場で行ってきた能力増強・品質向上などの一連の設備投資が効果を発揮したことによる。

 昨年後半からの電子材向け受注の急速な冷え込みにより、今年度は伸銅品需要が減少すると予想されているが、同社は得意とする光海底ケーブル向けなどへの拡販を通して、単独売上高は前年度比8・7%増の519億円を見込んでいる。