2004年05月19日
 鉛建値が約2カ月ぶりにトン当たり13万円の大台を回復した。三菱マテリアルが18日に発表したもので、5月積み鉛建値は4000円高の13万円に改定された(月間平均建値は2200円高の12万7300円)。

 指標となる海外相場が銅に比べて比較的安定推移するなか、本年最安値圏にある円安効果が奏効した結果だ。亜鉛建値も続伸しており、国内建値は3月明けまでの上昇局面下における連動性が崩れ、銅だけが落ち着かない格好となり市況もまだら模様になりつつある。

 錫のLME相場は、在庫減少を反映して、18日入電で9625ドル(セツルメント)と14年9カ月ぶりの高値を記録した。

 実需面は、ハンダの鉛フリー化による代替需要が増えており、錫めっきや青銅合金向けも好調を維持している。このためLME在庫は、14日現在で3760トンと、1年前の15%、年初と比べると25%のレベルまで減少。この在庫量は世界の錫使用量の数日分にしか満たず「ないに等しい」(大手地金問屋)状態だ。

 日本軽金属は18日、04年3月期決算を発表した。それによると、単独の業績は、売上高1755億8900万円(前期比14・2%減)、営業利益33億7200万円(同17・0%減)、経常利益34億1200万円(同0・1%増)、当期利益44億9500万円(同56・6%増)となり、減収ながら最終損益で大幅改善した。