2004年07月30日(金)
 鉛のLME相場が投機買い過熱のために急騰し、93年7月のドル建て変更以降初めてとなる1000ドル大台突破を果たした。29日入電では前日比25ドル高の1020ドル(セツルメント)で、一時700ドルを割った4月下旬と比べると約46%値上がりしている。一方、先月から小緩んで900ドル台後半を推移している亜鉛相場との間で逆転現象が起きているが、市中筋は「製錬コストの関係から考えてみても、相場高騰による一時的な現象と見るべき」と冷静に反応している。
 三協・立山ホールディングス(HD)の子会社三協アルミニウム工業とSTプロダクツ(STP)は29日、新湊工場第3期建設計画として、大型押出工場を建設すると発表した。アルミ押出材とマグネシウム押出形材の大型化に対応するもので、これらの生産量は月間1100トン。本年11月に着工し、05年10月に生産を開始する予定。投資総額は60億円。
 財務省がまとめた6月の非鉄輸入通関実績(速報)によると、国内需給タイトを背景に、高単価にもかかわらず銅・錫・亜鉛地金が増加し、銅スクラップでも急増した。スクラップについては、中国の買いが一服したことから米国玉などの流入増があった模様だ。

 銅スクラップ関連3品種は、銅スクラップが前年同月比75%増の7355トン、黄銅・青銅スクラップが4%増の3334トン、銅合金スクラップが2・14倍増の4546トン。