2004年10月04日(月)
 産銅建値が1日、海外銅相場続騰を受けてトン当たり2万円高の39万円に上伸、2004年最高値を更新した。新建値は91年5月以来、約13年半ぶりの水準。目先、さらに90年8月以来となる40万円大台乗せの可能性もあり、国内銅市況は年前半以上に動意づき始めた。

 今回の最高値更新は、当初の「Wトップ」予想を上回り、また年度下期スタート時にも当たり、このまま高値に張り付いた場合は、銅市場に限らず銅ユーザー業界にも資材購入や製品販価転嫁の面で多大な影響を及ぼすのは必至だ。同日には、国内鉛と亜鉛両建値も上伸した。
 日立金属は1日、直径100マイクロメートルの鉛フリーはんだボールを、8インチウエハー上に50万個一括搭載できる手動式マイクロボールマウンタを開発したと発表した。10月から販売を開始し、05年度は年間20台(希望小売価格800万円/台)の販売を見込む。同社はこれまでに、直径80マイクロメートルからの鉛フリーはんだボールもラインアップしており、今回のマウンタの製品化によりトータルソリューションサービスが可能になった。
 フジクラは1日、イットリウム系線材を用いた超電導マグネットの励磁試験に成功したと発表した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託を受けて実施している、イットリウム系酸化物超電導線の開発の一環。また、同様にNEDOからの委託で実施している高性能な長尺線の開発においても、126アンペアの超電導特性(臨界電流)を持つ線材、105メートル長の開発に成功した。臨界電流と長さの積(Ic・L値)は132000を達成し、100メートル級線材の従来の世界記録を大きく塗り替えた。