2004年10月13日(水)
 銅生産能力増強に取り組んでいる住友金属鉱山の鉱石確保が大きく前進する。住友金属鉱山と住友商事は12日、ペルー南部のセロ・ベルデ鉱山への資本参加を発表した。

 住友金属鉱山は、今中期経営計画で打ち出している銅鉱石手当て2ルート新規開拓のうち、まず1つ目となる銅量換算で年約4万トンについてメドをつけた。今後、同鉱山からのカソード供給についても調整を図りながら、さらに別の鉱山開発参画も検討し、2006年度の年産41万トン、その先の45万トンへの能力引き上げに備える。
 亜鉛のLME相場が年内最高値を更新し、2000年9月以来の約4年ぶりの高値に達した。ヘッジファンドの投機買いで急騰し、12日入電では1168ドル(セツルメント)。本年3月1日に記録した1155・5ドルの年内最高値を更新した。
 昭和電工の佐藤龍雄専務(アルミニウム事業部門長)は12日、CVGベナルム社の株主総会無効などを巡って争われている件で、日本側株主6社を代表して今月4日に現地ベネズエラにおいて行われたレニン・ベルエタ・ベナルム社長、ラファエル・サンチェス総裁との会談結果などを明らかにした。

 焦点である日本側6社が有する出資比率20%で重要事項変更について持ついわゆる拒否権を剥奪するかどうかといういわゆる定款変更問題に関し、「私見ではあるが、これ以上裁判で争っても、大局的に見て、得られるものはない。個人的には争うことは不適切だと思う」などと語り、一審で敗訴し、上級審に上訴中の株主総会無効を求める異議申し立てを取り下げる意向を示した。

 あす14日に行われる昭和電工、神戸製鋼所、住友化学工業、三菱マテリアル、三菱アルミニウム、丸紅の株主6社で行われる会合で最終決定し、今月中にCVGベナルム社に回答する。