2005年02月10日(木)
 LME銅在庫が2005年明け以降、10%強増加し、04年までの銅相場強含みと連動してきた在庫減少の動きに変調がうかがえるが、地金のタイト感が大きく緩和している気配はなく、相場の底堅さも維持される見通しだ。逆に、アナリストの中には、「昨年来の高値相場における最後のピークが近づいている」との指摘もある。
 昭和電工は9日、2004年12月期決算を発表した。それによると、単独は売上高5258億100万円(前年同期比13・8%増)、営業利益440億7400万円(同92・4%増)、経常利益352億円(同171・5%増)、当期利益96億200万円(同91・2%増)と、2ケタ増収増益を確保。

 また、連結では、売上高7407億600万円(同7・4%増)、営業利益520億7100万円(同35・1%増)、経常利益389億1200万円(同63・2%増)、当期利益75億9600万円(同26・4%減)で、単独同様総じて底堅く推移した。この結果、前期末の配当は、1円増配の3円となった。
 高速度工具(ハイス工具)メーカーの三菱マテリアル神戸ツールズは9日、ハイス製品を値上げすると発表した。主要材料である高速度工具鋼の価格が上昇しているため、ハイスドリルの価格をノンコート品で10%、コーティング品で5%引き上げる。順次ユーザーとの交渉を開始し、本年4月1日出荷分から実施をめざす。同社がハイス製品の値上げを発表するのは、神戸製鋼所時代以来16年ぶり。