2005年04月08日(金)
 新日鉱ホールディングス(清水康行社長)は7日、グループ中期経営計画のローリングを行い、2005年度から07年度までの計画内容について発表した。

 (1)各年度経常利益1000億円、純利益600―700億円(2)有利子負債04年度比750億円減の6100億円など財務強化(3)成長戦略投資に重点を置いた総額設備投資2600億円――を骨子とするもので、併せて10年度までの中長期経営目標も新たに経常利益1500億円、株主資本比率40%、D/Eレシオ1倍以下に設定した。
 住友金属鉱山は、ITO(インジウムと錫の酸化物)の代替となる透明導電膜材料の研究開発に注力する。主力製品のITOターゲットの市場シェアが5―10%で低迷しているためだ。ポストITO開発に加え出光興産との合弁事業であるIZO(インジウムと亜鉛の酸化物)を拡販することで、スパッタリングターゲット材事業を強化する。
 銅建値が円安をテコに高値を更新し続けている。日鉱金属は7日、4月積み銅建値をトン当たり1万円引き上げて1990年10月以来の高値となる43万円へ引き上げると発表、即日実施した。今月明けに42万円でスタートし昨年来の最高値を更新したばかりだったが、海外銅相場が堅調を保つ中、半年ぶりの円安を背景に続伸した。

 月間平均は8000円高の42万8000円。銅建値は年明けからすでに10%値上がりし、特にここ半月足らずの短期間に約5%上昇しており、そのスピードは国内銅市場関係者の上回っている。