2005年06月21日(火)
 アルミニウム製錬メーカーのアロエッテ(カナダ・セティール市)は、当初計画より3カ月前倒しで増設(フェーズU)を完了させた。これにより、アルミ地金の年間生産量は24万トンから55万トンへと大幅に拡大。同社は増産態勢を整え、好調なアルミ需要に対応していく。

 アロエッテは、日本、欧州、カナダの企業が出資して1989年にカナダ・ケベック州に設立。92年に生産を開始し、今回の増設で、アメリカ大陸最大のアルミ製錬工場となった。現在の出資比率は、アルキャン40%、ノルスク・ハイドロ20%、オーストリア・メタル20%、SGF(ソシエテ・ジェネラル・ドゥ・フィナンスモン・ドゥ・ケベック)13・33%、丸紅6・67%。
 日本精鉱は20日、プラスチックの難燃助剤に使うアンチモン化合物をキロ当たり50円値上げすると発表した。原材料の地金価格は足元でトン当たり3400ドルと年初比24%上昇。1996年4月以来9年ぶりの高値水準にあるため、6月27日以降の納入分から値上げを実施する。同社が製品値上げを行うのは1年3カ月ぶり。
 日鉱金属は20日、6月積み産銅建値をトン当たり2万円引き上げ、46万円(月間平均44万円)に緊急改定、即日実施した。

 海外相場が世界的な需給ひっ迫をながめた投機筋の買いにLME、NY両市場で連日、史上最高値を塗り替えていることに加え為替市場でのドル高・円安の加速を映した。