2005年09月29日(木)
 ロンドン金属取引所(LME)の銅在庫が増加傾向にある。市場関係者は取引所在庫の増加が銅相場天井の一つの目安としてきたが、依然として10万トンを下回り歴史的低水準にある現状では影響は限定的だ。銅相場は、投機資金の流入が加速し騰勢を強めており、最高値を更新する勢いを保っており、秋口を迎えてもなお波乱含みの様相を呈している。
 日立電線(佐藤教郎社長)は27日、2005年9月中間期ならびに06年3月期の業績下方修正について会見を行い、03―05年度中期経営計画の最終目標であるFIV(税引後事業利益から資本コストを差し引いた独自の経営指標)黒字化に55億円の未達となる見通しを明らかにした。銅価高騰の影響と半導体関連事業の回復の遅れで、連結通期経常利益の予想値を当初の175億円から120億円に引き下げたため。
 日本アルミニウム協会は28日、8月のアルミ圧延品・箔の需給速報を発表した。それによると、圧延品の生産は板・押出合わせて17万4435トンとなり、前年同月比6・1%減で8カ月連続のマイナス。また、出荷も同5・1%減の18万1526トンで、生産同様8カ月続けて減少した。自動車用部材は好調に推移するものの、印刷板や輸出などが低調に推移している。